━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/07/08 主権者国民による意思決定を無視する森本防衛相 第280号 ──────────────────────────────────── NHK『日曜討論』に小沢一郎民主党元代表が出演した。 大越健介氏と並ぶNHKを代表する偏向職員の一人である島田敏男氏が小沢氏 にインタビューを行った。 島田氏は5月27日の放送で、消費増税法案に反対の方針を表明する小沢一郎 元代表の行動を「とげ」と表現し、「トゲを抜くことができるか」と発言した。 本人がいないところでは、威勢の良いことを言いながら、いざ本人を目の前に すると何も発言できなくなる。 日頃あれだけ小沢批判発言を繰り返しているのだから、本人がスタジオに訪問 されたときにこそ、疑問をぶつけるべきだろう。 それが、本人を前にすると何も発言できなくなる。 遠吠えしかしない弱い犬なのだろう。 それはさておき、小沢氏の理路整然とした話では、批判のしようがない。 小沢氏攻撃を試みた島田氏であったが、完膚なきまでに叩きのめされた。 まず離党について。 小沢氏は、本来離党すべきは野田執行部だと指摘した。それが、政権政党にな びく世の風潮で、自分たちが離党する形は正当でないことを小沢氏は明言した。 とはいえ、民主党の政権交代の意義を小沢氏は否定しない。 1993年に細川政権を樹立したことは、戦後の50年間、自民党一党支配が 続く、異常な状況を変化させる第一歩を印したものだった。 2009年の政権交代は、二大政党体制が構築され、選挙における国民の選択 によって政権交代が実現するという、民主主義の正常な姿が初めて実現したも ので、極めて大きな意義を持つものだった。 ところが、その政権政党の民主党が政権発足時の公約をかなぐり捨てて、野党 と談合して政策を決めるという、変わり果てた姿に転じてしまった。… … …(記事全文4,791文字)
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植草一秀(政治経済学者)