━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/01/08 天下りを手放さない財務省に踊らされるマスメディア 第100号 ──────────────────────────────────── 「私どもの調査によって、ことしの五月に、平成十九年度のお金の使い方でわ かったことがあります。二万五千人の国家公務員OBが四千五百の法人に天下 りをし、その四千五百法人に十二兆一千億円の血税が流れていることがわかり ました。 これだけの税金に、一言で言えば、シロアリが群がっている構図があるんで す。そのシロアリを退治して、働きアリの政治を実現しなければならないので す。残念ながら、自民党・公明党政権には、この意欲が全くないと言わざるを 得ないわけであります。 わたりも同様であります。年金が消えたり消されたりする組織の社会保険庁 の長官、トップは、やめれば多額の退職金をもらいます。六千万、七千万かも しれません。その後にはまた、特殊法人やあるいは独立行政法人が用意されて、 天下りすることができる。そこでまた高い給料、高い退職金がもらえる。また 一定期間行けば、また高い給料、高い退職金がもらえる。またその後も高い給 料、高い退職金がもらえる。六回渡り歩いて、退職金だけで三億円を超えた人 もおりました。 天下りをなくし、わたりをなくしていくという国民の声にまったく応えない 麻生政権は、不信任に値します。」 これは、2009年7月14日、衆議院本会議での野田佳彦氏の発言抄録で ある。 麻生太郎内閣に対する不信任決議案への賛成討論を行った際に述べた。 麻生太郎内閣は所得税法附則104条を提案、可決、成立させた。 消費税増税を次の総選挙に向けて政権公約に掲げた。 民主党は所得税法附則104条に反対した。 その流れのなかでの野田氏の発言だ。 これを、繰り返し野田佳彦氏に突き付けることが不可欠だ。 もはや御用新聞に成り下がり、とても経済新聞とは呼べない状況に堕してい る日本経済新聞。 1月7日付朝刊に図解した消費税増税実施に向けた前提条件。項目を羅列し て表にして整理してある。… … …(記事全文5,692文字)
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植草一秀(政治経済学者)