━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/12/07 「天下り根絶なき消費税増税」阻止同盟を樹立せよ 第99号 ──────────────────────────────────── 一川保夫防衛相と山岡賢治国家公安委員長兼消費者担当相が更迭される見通 しが強まっている。 昨年12月の臨時国会終盤、参議院は両者に対する問責決議案を可決した。 これに対して野田佳彦首相は二人の閣僚を留任させるとともに、国会審議を延 長せずに臨時国会を閉幕した。 年明けの通常国会で審議が滞ることは想定の範囲内であった。 私は12月6日付メールマガジン第68号タイトルを 「シロアリ王国宰相に堕した野田佳彦氏戦慄の陰謀」 として、野田佳彦氏の行動の裏読みを示した。 以下に一部を転載する。 「国会は12月9日に会期末を迎えるが、このまま国会を延長せずに閉会する と、消費税増税に向けて提出されている国家公務員の給与引下げ法案や郵政改 革法案などは成立を見ずに先送りとなる。 野田佳彦氏は一川防衛相、山岡消費者相を更迭せず、国会閉幕で逃げ切る姿 勢を示している。 これらの表に出ている事象を裏読みしなければならない。 二人の閣僚に対する問責決議案だが、そもそも大臣罷免を要求するべき事案 であるのかどうかを考えるべきだ。 (中略) 問責決議案が可決されると、当該閣僚の参院審議への出席が困難になり、事 実上、すべての法案審議に支障が生じることになる。予算については衆議院の 優越があるが、それ以外の一般法案については、参院での審議が不可欠である。 国会を閉じてしまえば実害はないが、通常国会が開会されれば支障が生じる から、通常国会前には当該大臣の辞任か、内閣改造が必要になるだろう。 現在の流れは、野田氏が二大臣を罷免せずに国会を閉会し、来年1月の通常 国会開会前に小幅の内閣改造を行うことが想定されるものになっている。… … …(記事全文5,252文字)
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植草一秀(政治経済学者)