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メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

植草一秀(政治経済学者)

植草一秀

第86号 シロアリ財務省が働きアリ国民の家を食い荒らす

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2011/12/25  シロアリ財務省が働きアリ国民の家を食い荒らす                第86号 ────────────────────────────────────  2011年の年間回顧を続ける。  第1回に全体像を記述した。3.11の大震災・原発事故が日本全体を覆い 尽くすなかで、消費税という縦糸と小沢氏攻撃という横糸が絡み合って、民主 党政治転覆という布地が織り込まれた。これが、2011年の全体像だ。    第2回記述では、原発事故問題を取り上げた。決して起こしてはならない人 類史上最悪レベルの核暴走事故、放射能放出事故が発生した。公式には死者が 出ていないことにされているが、東電の作業に従事した者のなかから、すでに 多数の死者が発生している。原発放射能が関わっていることは間違いないだろ う。    この事故は明らかに人災である。この点は、皷紀男東京電力代表取締役副社 長が現地を訪問した際に明言している。    産業技術総合研究所などの学術研究の結果から、東北地方太平洋岸に巨大津 波が450~800年の再来間隔で襲来していることが明らかにされていた。 この事実に照らし、東電の津波対策が不十分であることが繰り返し指摘されて きた。    政府の公式な審議会である総合資源エネルギー調査会の部会でもこのことが 討議され、産総研の代表者が津波対策の不備を強く警告した事実が残されてい る。    この調査結果はもちろん東電にも報告されていたが、原発設備を統括する本 店原子力設備管理部は、そうした大津波は現実には「あり得ない」と一蹴して 津波対策を講じなかったと報道されている。    津波対策を拒絶した原子力設備管理部の初代部長を、発足時から2010年 6月まで務めたのが事故発生時に福島第一原発所長を務めていた吉田昌郎氏で ある。        起こしてはならない原発事故を起こしてしまった最大の理由は、専門機関が 再三にわたり警告してきた津波対策を、東電が実施してこなかったことにある。    トラックのタイヤのボルト締め付けの不具合が繰り返し指摘されてきたにも かかわらず、改善策を講じず、タイヤが車両から脱落して人身事故を引き起こ した場合、トラックの不備の対策を講じなかった自動車メーカーは民事上の責 任だけではなく、刑事上の責任も問われるだろう。  
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