… … …(記事全文7,507文字)幼少期のワクチン接種から「水ぼうそう」に一度も感染せず、免疫が切れる10歳以降の「水ぼうそう」発症が増えている。しかも、幼少期の感染と違い症状はかなり重症化する。帯状疱疹の増加も影響しているようだ
◆〔特別情報1〕
「水ぼうそう」が異例の大流行しているようだ。FNNプライムオンラインは16日、「『水ぼうそう』が異例の大流行…埼玉県で初の『流行注意報』 感染者の年代が上昇『定期接種』が影響?『帯状疱疹』からの感染も」という見出しで「今、水ぼうそうが大流行しています。水ぼうそうは子供がかかる病気だと思われがちですが、大人もかかる可能性もあるので注意が必要です」と報道した。
さらに、いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長は、「小学校の高学年や中学生ぐらいのお子さんの比率が徐々に高まっている」とし、その原因について「2014年から始まった子供への水ぼうそうワクチンの定期接種が影響しているのではないか」と指摘している。その結果、「水ぼうそうにかからずに成長し、ワクチンの効果が弱まったタイミングで感染するケースが増えている」とも分析、「一回も水ぼうそうに感染せずに大人になっている方も徐々に増えている。(大人の水ぼうそう感染)今はさほど珍しくないです」とも話している。
どうやら、「水ぼうそう」が乳幼児期に罹るというのは昭和の話らしい。2014年10月から、1歳から3歳未満の子どもを対象に、2回の水痘ワクチン定期接種が実施されている。定期接種実施から10年以上が経過し、いまも高い接種率が維持されているという。つまりいまでは、乳幼児期に水ぼうそうに罹るケースは大幅に減っていたようだ。ところが、代わって10歳以降に罹患しているケースが目立ってきているという。と同時に、乳幼児期に水ぼうそうに罹患している中高年から高齢者は、帯状疱疹にかかっている人が増えている。帯状疱疹と水ぼうそうは同じ「水痘・帯状疱疹ウイルス」が原因の感染症だ。このウイルスに初感染した際に発症するのが水ぼうそうだ。ところが、治癒後もウイルスは体内の神経筋に潜伏し続け、免疫力が低下するとウイルスが再活性化し、帯状疱疹を発症させてしまうという。ヤフーに掲載された上記FNNプライムオンラインの記事のコメント欄には、大人になってからの「水ぼうそう」や「帯状疱疹」に感染した多くの実体験が寄せられている。
実は埼玉県在住の筆者も、家人が3週間ほど前に「帯状疱疹」を罹った。胸のあたりに強い痛みを感じ、発疹も出てきたらしく、皮膚科を受診すると案の定「帯状疱疹」と診断された。処方薬を飲み始め、2週間ほどでかなり症状は治まっていたが、一時は頭痛と発熱でかなり苦しかったようで、帯状疱疹は侮れないと口にしている。
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