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板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~

板垣英憲(政治評論家)

板垣英憲

ファースト・リパブリック銀行破綻。次はどの銀行が陥没かという状態だが、次はもっと大きな銀行になる。3月に破綻した銀行より、今回の方が、救済金額が数倍になっている。次の破綻は、金額がもっと大きくなる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~   2023年5月1日 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。                          政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ファースト・リパブリック銀行破綻。次はどの銀行が陥没かという状態だが、次はもっと大きな銀行になる。3月に破綻した銀行より、今回の方が、救済金額が数倍になっている。次の破綻は、金額がもっと大きくなる。(satoko女史) ─────────────────────────────────── ◆〔特別情報1〕  これは、在米30年超の個人投資家satoko女史からのトップ情報である。  5月の最初の週が山になると先週書いたが、その通りの展開になった。アメリカの銀行破綻が続いた3月に、ファースト・リパブリック銀行だけが政府の救済でなく、JPモルガンを中心に民間の銀行11行で90日間300億ドルを預金することにより、急場をしのいだ。そのファースト・リパブリックの株価が先週急落した。4月21日(金)には終値で$14.26だったのが、1週間後の4月28日(金)には時間外で$2.33だ。1週間で84%下落した。これは、実質的に破綻を意味する。月曜日には$1を切ると予想されている。この週末には、FDICが主催する同行の入札も行われ、JPモルガン、PNCフィナンシャルを含む数行が応札した。採算のいい部門だけをいいとこ取りで買収したかったのだが、結局、JPモルガンが買収することに決まった。その間、一部のテクニカルのトレーダーは、先週ずっと空売りでもうけていたのだが、私たち一般の投資家は、一歩下がって眺めている。次はどの銀行が陥没かという状態だが、次はもっと大きな銀行になる。3月に破綻した銀行より、今回の方が、救済金額が数倍になっている。次の破綻は、金額がもっと大きくなる。 【PR】Licom高画質ライブ配信・通話システム  ファースト・リパブリックがこうなった原因は、銀行取付だ。顧客が預金を引き出した結果、11行による救済があった時の預金残高2050億ドルが、1カ月半経った現在は、1000億ドルだ。半減している。そのうち、FDIDの保険の対象とならないのが、約3分の2なので、約650憶ドルだ。こういう預金は入札に参加している銀行はどこも欲しくない。それに対して、ローン資産は、どの銀行も今のところ損失は出していないのでいいが、資産のうち米国債や一般の社債は、現今の金利上昇で、損失計上中だ。当初、支援に参加した11行も、合計300億ドルの預金は、FDICの保険の対象にならないし、90日間は引き出せない。  また、11行のうち、4行の保有するデリバティブ商品の合計が143兆ドルもあり、ファースト・リパブリックの支援は、本当は、ファースト・リパブリック破綻のドミノから自行を守るための措置なのだ。今回のJPモルガンも、完全に保身のための買収だ。1050億ドルを引き出したファースト・リパブリックの顧客にしても、その多くは、他行に資金を移して、マネーマーケット商品や短期米国債を買っているので、リスクは同じようなものだ。現行の金融制度の外に出さない限り、カウンターパーティー・リスクがついて回る。現在の金融制度は、何をやってもダメな異常な状態になっていて、これは一度破壊するしかない。  シリコン・バレー銀行(SVB)破綻も、きっかけは、ピーター・ティールが自分の顧客にSVBは危ないので預金を引き出すように忠告したことにある。イスラエル系のSVBの顧客は、それを知り、即座に行動に出たが、180億ドルがFDICの保険の対象とならなかった。出遅れた中国系の金持ち10人が、イェレンに圧力をかけて、結局10人の預金合計135億ドルを含め、180億ドルが救済された。これはアメリカ国民の税金から支払われた。SVBは比較的シンプルな運営で、金利リスクをヘッジするデリバティブ商品も保有していなかった。  その金利だが、QEと大騒ぎしてゼロ金利を長年続け、その挙句に18カ月で金利を5%まで上昇させて、何の問題を起こさないと思う方がおかしい。しかも、金利をこれから下げるにしても、多分、急に下げていくと思うので、問題はさらに大きくなるが、イェレンは何も考えていない。先週書いたように、この商業用の不動産市場が困ったことになっているが、ローカルな銀行は、とくに商業用不動産の融資がローン資産の中でも多い。そこに来て、金利上昇と、過去1年のマネーサプライの減少(4.1%)で、信用収縮が起きており、こうしたローンのリファイナンスが非常に難しくなっている。
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