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板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~

板垣英憲(政治評論家)

板垣英憲

『ロックフェラーに翻弄される日本』(2007年11月20日刊) 第1章 ブッシュ政権の対中国戦略を担うゴールドマン・サックス社 ゴールドマン・サックス社CEOが財務長官に就任

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~   2022年4月10日 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。                          政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『ロックフェラーに翻弄される日本』(2007年11月20日刊) 第1章 ブッシュ政権の対中国戦略を担うゴールドマン・サックス社 ゴールドマン・サックス社CEOが財務長官に就任 ───────────────────────────────────  イラク戦争における敗北が濃厚になり、国民の支持率低下が顕著になるなか、米国のブッシュ大統領は、世界の金融機関の雄の一つであるゴールドマン・サックス社に財務長官の人材を求めた。  もちろん、単なる政権の人気取りのためではない。金融市場からの信認を確保し、経済成長の著しい「BRICs」諸国、すなわち、ブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)のうち、最大の人口を抱えそれゆえに影響力の大きい中国との結びつきを強化して米国経済を活性化させ、ひいては財政力の回復に結びつけていこうと考えたのである。そのためには、中国に太いパイプを持つ人材が不可欠だった。  ブッシュ大統領が最適任者として白羽の矢を立てたのは、ゴールドマン・サックス社の会長兼最高経営責任者(CEO)のヘンリー・ポールソンだった。ポールソンはウォール街を代表する経営者であるとともに、中国の「奥の院」にまでしっかり食い込んでいた。  ホワイトハウス周辺では、ポールソンのほかに、デイヴィッド・マルフォード(インド大使)、ロバート・ゼーリック(元国務副長官、現在は世界銀行総裁)、ドナルド・エヴァンズ(元商務長官)、スティーブ・フリードマン(元経済政策担当大統領補佐官)、カルロス・グティエレス(ケロッグ元会長兼CEO、現在は商務長官)らの名前が取り沙汰された。  この人事をめぐっては、ゴールドマン・サックス社の人間たちが動いた。一番にポールソンを推薦したのは、ヨシュア・ボルテン大統領首席補佐官だった。ボルテンは2カ月前からホワイトハウスで人事改革の推進を担当していた。ブッシュ大統領はイラク戦争の行き詰まりを解消するためにスタッフを見直す必要に迫られ、古くからの友人だったアンドリュー・カード大統領首席補佐官を辞めさせ、ジョシュア・ボルテン行政予算管理局長を昇格させたのだった。ボルテンは誇り高きユダヤ人である。最初の閣議に出席した際、「お祈りをするように」と求められ、英語とヘブライ語でお祈りをしたと言われる。大統領首席補佐官に就任したユダヤ人は、レーガン政権のケネス・デューバースタインに続き、二人目であった。  ボルテンは1994年から1999年まで、ゴールドマン・サックス社(ロンドン)の法務政府担当エグゼクティブ・ディレクターを務めている。ポールソンはそのころの上司だった。ブッシュ大統領はボルテンを首席補佐官に昇格させたとき、すでにポールソンを財務長官に抜擢する意図を持っていたとも言われる。
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