━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~ 2022年3月3日 ◆─── - - - - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。 政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - - - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 菅首相は、菅派ではなく菅グループを立ち上げる。二階派や森山派(旧石原派)もグループとなって連携、石破グループも加わって、グループの連合体となって、必ず巻き返しに動き出す。 ─────────────────────────────────── ◆〔特別情報1〕 これは、自民党二階派「志帥会」重鎮からの特別情報である。 麻生派から佐藤勉前総務会長ら4人が2月25日、麻生派を退会した。佐藤勉は退会の直前、かつて谷垣派から麻生派に連れて行った仲間たちに声を掛け、阿部俊子、丹羽秀樹、御法川信英各衆院議員が行動を共にした。 菅義偉前首相は、菅派ではなく菅グループを立ち上げる。二階派や森山派(旧石原派)もグループとなって連携し、さらに石破グループも加わって、グループの連合体をつくって活動していくことになるだろう。麻生派を退会した佐藤勉と行動をともにして、麻生派を退会したほかの3人は、佐藤勉の行くところについて行くといい、ともに菅グループに合流するとみられる。 佐藤勉は、菅前首相とは同じ1996年衆議院初当選の同期で仲がいい。菅自民党総裁のもと、佐藤勉は政調会長に就任したのだが、麻生太郎はそれが面白くなく、なにかと対立することが多くなっていた。そうした経緯があり、佐藤は派閥を退会することを決意したのだ。かつて谷垣派から離脱して結成した政策集団「天元会」のメンバー6名を、志公会(麻生派)結成に合わせて合流させた佐藤勉は、志公会の代表代行に就いていた。佐藤は自らの退会に伴い、「天元会」の元メンバーに「俺が(麻生派)に連れてきたのから、どうするか?」と最後、退会する直前に元メンバーに声をかけた。元メンバーたちは、いつ佐藤氏から声がかかるかと待っていた。ようやく声がかかり、「先生についていく」と退会を決断した。 退会したメンバーのうちの一人は先の総裁選で河野太郎の推薦人にもなっている。「本当であれば、河野太郎が麻生派を出て、自らの派閥を立ち上げればいいところだ。しかし河野太郎は、いまの麻生派を父・河野洋平が立ち上げたいきさつから、いまでも父・洋平の派閥と思っているところがあり、麻生派を出るつもりはまるでない。なぜ父の派閥を出る必要があるのだ、とそんなことをいつも言っている」と呆れていた。ちなみに河野太郎は、同じ神奈川県の菅義偉前首相との関係は良好だ。しかし、麻生派を抜けて菅グループに入ることはないだろう。 その麻生太郎は、次の選挙には出ないだろうとみられている。派閥の後継者を親族(妻の実兄)で麻生から財務大臣を後継した鈴木俊一に中継ぎとしていったん預け、将来的には選挙区を継がせる長男に本格的に麻生派を継がせたいと目論んでいる。そうした麻生太郎の画策に対しても、佐藤勉は反発していたのだった。さらに、緊急事態宣言下に銀座のクラブを訪れた責任をとって、自民党を離党していた松本純元国家公安委員長が落選中でありながら自民党に復党し、さらに麻生副総裁特別補佐に就任したことも、佐藤勉にとっては承服しかねることだったようだ。そもそも麻生太郎は、いつも松本純を連れ立って銀座のクラブに入り浸っていた間柄だ。 ところで小泉進次郎たち若手が、菅グループに合流するかどうかはまだわからない。安倍晋三元首相は、菅グループを安倍派にスカウトしようとあれこれ画策しているようだが、そうは簡単にはいかないだろう。ただ、佐藤勉とともに退会した阿部俊子を支援する看護協会は、組織としては安倍晋三を支持している。看護協会所属の議員から大臣も出ている。そうしたこともあり、清和会が細田派だった頃、阿部俊子に対して、会長の細田博之が清和会への勧誘に声を掛けてきていたという。「看護協会の人を大臣にしたのは、清和会だよ」と言われたもので、佐藤勉が退会する動きを見せはじめたつい最近も、「佐藤が出るんだったらお前も出るんだろう。だったら安倍派に来いよ」と、細田元会長から安倍派への勧誘の手が伸びてきていたという。かつて、小渕内閣・第2次改造とそれに続く第1次森内閣で、環境庁長官に就任した清水嘉与子元参議院議員が、看護協会所属で清和会所属だった。阿部俊子にとって看護協会の大先輩である清水氏は、細田元会長から何度も誘いを受けていることに対して、「それは考えたほうがいいよ」と諭しているようだ。阿部は6回当選で、そろそろ大臣になっていい時期でもある。しかし根っからの「アンチ安倍」である阿部俊子は、そんな先輩の言葉に対しては「嫌だ」と返してきている。総裁選で河野太郎の推薦人になったときと、続く衆院選では、安倍の差し金で日本会議から散々嫌がらせを受けてきた阿部俊子としては、安倍に魂を売る気はさらさらない。… … …(記事全文4,753文字)
板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~
板垣英憲(政治評論家)