━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~ 2021年8月17日 ◆─── - - - - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。 政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - - - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アフガニスタンからの国外逃亡の飛行機がウズベキスタンに撃ち落とされた。一方、秘密裏にインド兵を招き入れてきたガニ大統領は、何十台ものヘリコプターに大量のドル札を詰め込みタジキスタンに逃げた。 ─────────────────────────────────── ◆〔特別情報1〕 これは、中東情勢に精通した外国人記者からのアフガニスタン関連トップ情報である。 タリバンは8月15日、カブールに入る前、カタールのドーハで国連主催のアフガニスタン和平会議に出ていたガニ大統領の帰国を静かに待っていた。ガニ大統領の帰国を確認した後、タリバンはカブールに入り、ガニ大統領に対して、米軍撤退後は共同でアフガニスタンを統治していこうと話した。タリバンは、共同統治の話を米国から持ち掛けられたときには断ったけれども、カブール制圧直前の、ガニ大統領との話し合いでは、タリバンの側から共同統治の話をしたということになる。しかし、ガニはその話を断った。なぜなら、ガニ自身が秘密裏にインド兵を要請し投入していたからだ。そのことがタリバンにバレるのは、時間の問題だと考えた。タリバンは、カブール制圧までガニがインド兵を招き入れていた事実を把握していなかった。共同統治をするなかで、ガニ大統領とインドとの関係がバレてしまえば、タリバンからは売国奴として殺されることは避けられないとガニは恐れた。ガニ大統領は、米国からアフガニスタン政府に出されていた何兆ドルもの支援金を使って、インドから何十台もの軍事ヘリコプターを購入し、さらに1500人ものインド兵をアフガン軍に投入していた。国外退去するガニ大統領は、インドから購入した何十台ものヘリコプター全てに、大統領府で保管していた全ての大量のドル札を詰め込み、側近とともにタジキスタンに脱出した。 質素な民族服で戦い、その姿のまま銃を肌身離さず会見の場にも出てきたタリバン代表者たちとは対照的に、スーツ姿で公の場に出てきていたガニ大統領だが、もともとは大学の教授で、大統領になる前は米国で教鞭をとっていた。アフガニスタンには、たくさんの部族があり、タリバンはそれら各部族の連合体で構成されている。いまは、各部族のリーダーたちがタリバンの代表者として集まって、公の場に出てきている。ガニはどの部族にも属してはいなかった。ガニの経歴は、ベイルート・アメリカン大学を卒業し、コロンビア大学で人類学博士号を取得し、ソ連軍侵攻以前は、カブール大学で教えていたが、ソ連侵攻後はアメリカへ移住している。ジョンズ・ホプキンス大学などで教鞭を執った後、1991年から世界銀行に勤務。暫定行政機構が発足するのに伴って帰国し、ハーミド・カルザイの暫定政権で財務相を務めていた。コフィー・アナン国連事務総長の任期満了に伴う次期事務総長選挙に、2006年9月18日に立候補したが、最終的には潘基文が次期国連事務総長に選ばれている。そうした経歴をもつガニを米国は大統領として利用した。 ガニ大統領が要請したインド兵は、もともと実践で強くはない。総領事館に逃げ込んでいたインド兵1500人も既に逃げ出している。 カブールを明け渡されたタリバンは、ガニ大統領のアフガニスタン政府が使っていたテレビ局やラジオ局など放送局にはいたキャスターや女性のアナウンサーたちも含めた職員たちに対し、「タリバンの指示に従って放送して下さい」と伝え、そのまま全てのスタッフをタリバンが雇っている。タリバンは自分たちのスタッフに入れ替えるのではないかと思われていたけれども、そうはしなかった。そうしたところが、昔のタリバンとは違って統治の仕方が賢くなっている。もともとは同じアフガンでありムスリムだ、信頼関係が築けるのにそう時間はかからないだろう。 むしろ逃げて行った人たちのほうが悲惨なことになっている。国外へ逃げ出した人たちのなかには、政府のお金を誤魔化したり横領したり人たちが何千人もいた。彼らは、家族を置いて一人で国外へ逃亡している。家族とともに逃げている人たちは、悪いことはしていないが、単身で逃げている人たちはみな、悪事に手を染めている。… … …(記事全文4,722文字)
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