□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2017年3月24日第240号 ■ ============================================================= 慰安婦少女像の撤去は困難だが、簡単だ ============================================================== 朴槿恵大統領の罷免によって、朴大統領と安倍首相の間で合意された慰安婦問題の不可逆日韓合意は、ふりだしに戻りそうだ。 なにしろ、「次の大統領に最も近い」と言われる最大野党「共に民主党」の分在寅前代表は、こう明言したという。 「日本の法的責任と公式謝罪が盛り込まれていない合意は無効であり、正しい合意ができるよう日本との再交渉を求める」 そう思っていたら、与党の自由韓国党(旧セヌリ党)の最有力候補者まで言い出した。 「大統領になれば合意を破棄する」と。 なぜここまで大統領候補は日韓合意の破棄を言い出すのか。 それはもちろん国民がそれを望むからだ。 かくなるうえは再び米国が介入するしかない。 だからトランプ政権で国務長官になったばかりのティラーソン国務長官もオバマ政権の国務長官と同じ事を言い始めた。 米国は日韓の関係改善を望むと。 ところが3月22日の日経「迫真」を読んで驚いた。 文在寅「共に民主党」前代表が11付のニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで、「韓国は米国にNOという事を覚えるべきだ」と語って、これが波紋を広げたと。 米国のいう事も聞かなくなったら、もはや、安倍首相がいくら日韓合意は不可逆だと言って見たところでどうにもならない。 いうまでもなく、日韓合意の最大の問題は慰安婦少女像を撤去するかしないかだ。 これでは、長嶺駐韓大使は永久に帰任できない。 そう思っていたら、3月16日の産経新聞が教えてくれた。 ドイツ南部のウィーゼントというところの公園に設置された慰安婦像について、日本政府関係者が撤去を求めたところ、設置を推進した市民団体関係者が語ったと言う。 「日本が十分な謝罪と補償をしたなら設置しておく必要はない」と。 何のことはない。 安倍首相が一言、間違っていたと言って、海外にばら撒いている国の予算のほんの僅かを補償に回せばいいだけの話だ。 まともな政治家が日本の首相になって政治決断すればいいだけの話だ。 それに反対する政治家も官僚も国民も、日本会議ぐらいなものだ。 そして日本会議はもはや今度の森友疑惑で国民にその正体がバレタ。 簡単な外交を、わざわざ難しくして無駄な仕事を作り出している安倍首相は、絵にかいたような無能な指導者である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━daitu
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