□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年5月5日第374号 ■ ============================================================== 島か岩かで悩まされることになる安倍首相 ============================================================== また一つ安倍首相に難問がでてきた。 沖ノ島が「島か岩か」をめぐって、台湾との間で大きな外交問題になってきたからだ。 尖閣諸島や南沙問題で中国とあらそっている時に、親日派とみられてきた台湾の漁船を拿捕し、それが日台間の感情的問題に発展しては、さすがの安倍首相もたまらないだろう。 おまけに、写真で見るかぎり、どうきても沖ノ島は島というよりも岩だ。 国連海洋法条約にも、人が居住できない岩は排他的経済水域とは見なさないという規定があるらしい。 日本側は、鳥の島はこれまで実効支配してきたことを根拠に島であることを主張しているらしいが、はたしてどうなるのか。 沖ノ島が島か岩か、大きな難問が出て来たことには間違いない。 しかし、それ以上に大きな難問がある。 そのことをきょう5月5日の毎日新聞「木語」で専門編集委員の坂東賢治氏が教えてくれている。 すなわち、「島か岩か」でフィリピンと中国が南沙諸島をめぐって領有権を争っているというのだ。 そしてフィリピンは中国を相手取り国際仲裁裁判所に提訴し、南沙諸島に島はなく、岩しか存在しないとして、中国の南沙諸島に建設する人工島を認めないと主張している。 この事を意識して、台湾の馬英九総統は沖ノ島も国際仲裁を求める考えを示したらしい。 安倍首相はジレンマに追い込まれることになる。 南沙諸島をめぐる国際仲裁裁判所の制定は6月にも下されるという。 南沙諸島は岩であるが、沖ノ島は島である、というのが安倍首相の思いに違いない。 そううまく行くのか。 安倍首相は、島か岩かで悩まされることになる(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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