Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

韓国を恫喝していた斎木昭隆外務事務次官の衝撃
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年11月4日第901号 ■   ============================================================      韓国を恫喝していた斎木昭隆外務事務次官の衝撃  =============================================================  日韓首脳会談が3年半ぶりに実現したことが大きなニュースになっている中で、きょう11月4日の毎日新聞が、日本外交の根底を揺るがしかねない大スクープを一面で書いた。  なんと斎木昭隆外務事務次官が、次のような恫喝を相手の韓国外務省の事務次官に投げつけ、日韓関係の改善を迫っていたというのだ。  「安倍晋三政権は総選挙に勝って4年間を保証されている。朴槿恵政権はあと3年。そちらがかたくななら日韓関係は3年間動かない。それでいいのか」  これは2014年12月29日に、訪韓した斎木外務次官が韓国の趙太庸外務第一次官に言った言葉だという。  いうまでもなく、2014年12月14日の衆院選挙で、安倍政権が大勝した。  その直後に訪韓して語った言葉であるというわけだ。  本当に斎木次官はこのような恫喝をしていたのか。  それが本当ならあまりにも衝撃的だ。  もし、斎木次官のこのような発言が、先週の日韓首脳会談の前にスクープ報道されていたら、日韓首相会談はただでは済まなかったに違いない。  いや、このスクープ記事は、首脳会談が終わったいまこそ、大きな問題に発展するおそれがある。  この発言は、いくつかの点で致命的な意味を持っている。  ひとつは安倍政権が4年間保証されていると言ったことだ。朴政権は、せいぜいあと3年だと言ったことだ。  国民が選んだ時の政権の任期に、官僚が言及する事はこれ以上ない不遜だ。  4年と言い、3年と言い、時の政権の任期を決めるのは国民だ。  いつ、どういう形で政権が交代するか誰もわからない。それを決められるのは国民だけだ。  それを「保証されている」という言葉で断言する。  せいぜい3年といわんばかりだ。  その傲慢な発言が問題にならないはずがない。  つぎに、もし、これが中国の外務次官を相手に言ったとしたらどうか。  習近平主席は激怒し、たちまちのうちに中国国民の知るところとなり、日中関係が破綻するだろう。  だから、さすがの斎木次官も、中国相手に決してこのような暴言は吐けなかったはずだ。  しかし韓国相手に恫喝した。  これはまさしく日本外交が韓国を見下している証拠だ。  更にまた、この発言は安倍首相は絶対に譲歩し合い、譲歩するのは朴槿恵大統領の方だと迫っていることだ。  これは外交ではない。  この毎日新聞の大スクープを知って韓国メディアが騒がないはずがない。  韓国メディアが報じても韓国国民が黙っているとすれば韓国の負けだ。  そして、日本の野党がこの毎日新聞の大スクープを見過ごすようでは、日本の政治もおしまいだ。  もはや斎木事務次官の更迭は必至だ。  しかし斎木事務次官のクビだけでは、到底済まされない。  なぜなら、このような発言は斎木次官の一存で出来るはずはないからだ。  安倍首相の意向がそのまま伝えられたとすればどうだ。  成り行き次第では安倍政権最大のピンチに発展するおそれがある毎日新聞の大スクープである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2025年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2025年10月19日に利用を開始した場合、2025年10月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2025年11月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する