□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年10月18日第855号 ■ ============================================================= 国民連合政府ではなく、緊急避難大連合政府となる予感 ============================================================= 菅官房高官が「選挙目当てだ」といって共産党の国民連合政府の提案を批判した。 いつもは「他党の事ですから」といってコメントを控える菅官房長官がここまで共産党を批判するということは、それだけ国民連合政府の提案に危機意識を感じたということだ。 しかし、残念ながらそうならないだろう。 他弱の野党にはその構想に応えるだけの意思も力量もない。 しかし、共産党の提案する打倒安倍の国民連合政権ではなく、ひょっとして自民党が中心となる大連合政府が必要になる緊急事態が来るのではないか。 すなわちこれ以上安倍暴政を続けさせれば日本はつぶれると皆が思う時が意外に早く来るのではないか。 そう思わせるほどの日本の惨状であり、それをもたらした安倍政権の暴政ぶりであり、無策ぶりだ。 人事を使って外務省を私物化し、外交を解決不能なまでに行き詰まらせてしまった。 そう思ったら今度は財務省だ。 重鎮の野田毅自民党税制調査会長を更迭して、言いなりになる軽量級の宮沢洋一氏を就けた。 これは軽減税率にこだわって財務省を敵に回したということだ。 もちろん野田毅もおさまらないだろう。 経産省の縄張りである財界はといえば、榊原を経団連会長につけて、本来は企業の経営判断で決めることまで公然と介入するようになった。 賃上げ要求も、携帯電話値下げもそうだったが、ついに内部留保まで吐き出して設備投資にまわせと言い始めた。 それでうまく行けばいい。 しかし、経済指標が、もはやごまかせないほどはっきり示し始めた。 景気は悪く、国民生活は苦しくなる一方であると。 株価の低迷は長期化しそうだ。 おまけに大企業の偽装ラッシュだ。 マンション偽装に加え、東洋ゴムの偽装も解決どころか再発覚だ。 これが景気に水を差さないはずがない。 その一方で年金、介護は手つかずのままであり、若者の雇用は厳しいままだ。 そのうちばら撒くカネもなくなって来るだろう。 これらのつけが一気に表面化した時こそ、緊急避難大連合政府が生まれる時だ。 いままでは安倍政権に面従腹背してきた自民党議員や官僚、財界こそが、安倍政権では駄目だと見放す時である。 そうなれば政権交代どころの話ではない。 まちがって共産党の国民連合政府が出来たとしても、とても日本の窮状を立て直すことは出来ない。 与野党が一丸となって日本を救わなければならなくなる。 そんな事態は出来れば避けたところだが、いまの安倍政権を見ていると、避けられないのではないか。 安倍暴政をこれ以上続けさせるよりもましではないのか。 そう思えてくる(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
新しいコメントを追加