□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年10月11日第835号 ■ ============================================================= ムガベに中国版ノーベル平和賞を与えた中国を笑う ============================================================= きょう10月11日の産経新聞が報じていた。 ノーベル平和賞に対抗するため中国で設立された孔子平和賞の選考委員会が今年度の孔子平和賞をジンバブエのムガベ大統領に贈る事を決めたと。 こんなことをするようでは中国もダメだ。 私はアフリカ課長としてジンバブエを担当してムガベ大統領を知っているが、少なくとも晩年のムガベ大統領は全く評価できない。 なぜこのような人物が選ばれたのかと思って、その産経の記事を読んだらこうだ。 今年の最終選考に残ったのは、日本の村山富市、福田康夫両元首相、国連の潘基文事務総長、韓国の朴クネ大統領、米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏、台湾出身の僧侶である星雲法師など9人だったと言う(確か鳩山元首相の名前も候補にあがっていた記憶がある)。 そして選考委員76人による投票では過半数を獲得した候補がおらず、得票が最多だった村山氏とムガベ大統領の二人に絞られたという。 ところが村山元首相は「健康上の理由で授賞式に参加できない」という理由で固辞したため、ムガベ氏の受賞が決まったと言うのだ。 村山氏は賢明な判断をした。 因みに孔子平和賞は、2010年にノーベル平和賞が中国の民主活動家劉暁波氏に与えられたことに反発して創設されたもので、以来次のような人物に与えられてきたという。 台湾の連戦元副大統領、ロシアのプーチン大統領、キューバのカストロ前国家評議会議長。 個々の受賞者の評価は別にしても、今度のムガベ氏への授与は疑問だ。 村山富市氏が辞退したことは良かった。 もし鳩山氏だったらどうだっただろうと思ったりする。(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)