□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年9月30日第803号 ■ ============================================================= 深刻なイランとサウジアラビアの敵対関係 ============================================================= サウジアラビアの聖地メッカで、イスラム教徒が巡礼中に転倒するとう悲劇が起きて大量の巡礼者が犠牲になった。 このような悲劇を前にして、皆がサウジアラビアに哀悼の辞をささげるのが礼儀だ。 しかしイランは違った。 事故の責任はサウジアラビアの杜撰な管理体制にあると非難した。 これは物凄いイランのサウジアラビアに対する敵対行為だ。 そう思っていたらきのう9月29日の産経新聞で知った。 国連総会出席のために訪米中のイランのロウハニ大統領は、巡礼者の転倒事故の犠牲者になったイラン人の葬儀に参列するために急きょ帰国する事を決めたと。 さらに驚いたことに、イランの最高指導者であるハメネイ師が27日、「サウジは責任を認め、世界のイスラム教徒と犠牲者の家族に謝罪すべきだ」と述べてサウジアラビアを批判した。 すかさずサウジアラビアは「悲劇を政争の具にすべきではない」と応酬したという。 おりからサウジアラビアはイランの核開発に対抗するためにパキスタンに頼って核開発を進めている。 どうやらイスラム教スンニ派の雄であるサウジアラビアとイスラム教シーア派の雄であるイランとの関係は抜き差しならない関係に突入しようとしている。 憲法9条が通じない国があるとすれば、それは中東に違いない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)