□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年9月30日第802号 ■ ============================================================= 日本のアフガン支援も検証されなければいけない ============================================================== きのう9月29日の朝日新聞が衝撃的な記事を掲載した。 すなわちアフガニスタン北部にある第五の都市クンドゥズが反政府勢力タリバンの手によって陥落されたという記事だ。 その記事によればクンドゥズはクンドゥズ州の州都であり、州都が陥落したのは2001年に新生アフガンが発足して以来初めてだという。 もちろん州都の一つが陥落したからといってアフガン国が陥落するとは限らない。 内務省は治安部隊を増派して奪還を試みているという。 しかし、私がここで強調したいことは、あれだけ掃討されたはずのタリバンが一向に衰えていないという事実だ。 おそらく新生アフガンの安定は絶望的に違いない。 一体米国のアフガン政策は何だったのか。 その米国のアフガン統治に加担して来た日本のアフガン復興支援は何だったのか。 検証すべきは、米国のイラク戦争を支持した当時の政策決定だけではない。 いまこそ、米国のアフガン攻撃によって破壊されたアフガンの復興支援に最大の貢献をしてきた日本政府の対アフガン支援策が、地に足のついた本当の復興支援だったのか、それとも米国の成算のないアフガン支配政策の加担でしかなかったのか。 その事もまた検証されなければいけないのである。 そしてその検証結果はどうなるのか。 日本の中東政策は、いまや対米従属一辺倒に走る政策に成り下がってしまったということだ。 まがりなりにも築き上げて来た日本の対中東政策の完全なる破綻である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)