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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

安倍首相が解釈改憲にこだわる本当の理由
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2014年4月19日第325号 ■     =========================================================      安倍首相が解釈改憲にこだわる本当の理由          ========================================================  どうやら解釈改憲が安倍政権の最大の問題となってきたようだ。  もし解釈改憲がすんなり行われるようなことになれば戦後70年続いた日本という国の基本が一人の政治家の勝手な解釈で失われることになる。  もし安倍首相が解釈改憲を断念せざるを得ない事態に追い込まれるとその瞬間に安倍政権は終わる。  どっちに転んでも大変なことだ。  なぜ安倍首相はそのようなリスクをおかそうとするのだろう。  憲法9条を変える事が政治信念であるなら、なぜ安倍首相は堂々と憲法9条改正に取り組もうとしないのか。  そうであれば誰も文句は言えない。  改憲に反対する者はいるが賛成する者もいる。  最後は国民が決める事になる。  それに今の政治状況はかつてないほど改憲に有利な状況にある。  国会議員の多くは改憲に賛成であり、年齢を18歳に引き下げる改正後の国民投票法では、過半数の賛成も得られやすくなった。  護憲政党がかつてなく弱くなった今こそ、正規の手続きを踏んだ改憲がもっとも可能な時ではないのか。  しかし安倍首相はリスクをおかしてまで解釈改憲にこだわる。  なぜか。  それには理由がある。  その理由はただ一つ。  憲法9条改正の成案がどうしても提示出来ないからだ。  確かに自民党の憲法改正案なるものはある。  しかし、それはあくまでも試案であって、そんな試案と、現実にそれを実現しようとする成案との間には雲泥の開きがある。  国会で議決し、国民投票で承認されればそれが直ちに憲法となるような最終案を決めるのは、いよいよその可能性が視野に入ってくれば、だれも決断できないのだ。  再び議論が再燃し、いつまでたっても成案に至らない。  もちろん安倍首相にその成案を決める能力も覚悟もない。  だから憲法改正を避けて解釈改憲にこだわるのだ。  解釈改憲であれば文章を固める必要はない。  解釈はどうとでもできる。  どんな曖昧な解釈でも許される。  いつでもその解釈は変更できる。  まさしく最後は私が勝手に解釈すればいいのだ。  だから安倍首相は解釈改憲にこだわるのである。  こんな解釈改憲は絶対に許してはいけないということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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