□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年4月11日第307号 ■ ========================================================= 「孤立する日本」を危惧する識者たち ======================================================== きょう4月11日の朝日新聞オピニオン欄「耕論」で二人の識者がそれぞれ日本の孤立化を懸念している。 おそらく同様に日本の孤立化を感じ、先行きを懸念している者たちは、主義主張を超えて増えつつあるに違いない。 この二人はその一例に過ぎないのだ。 一人はライフネット生命会長の出口治明(でぐちはるあき)氏だ。 「保守主義の父」と言われる米国のエドモンド・バークに共感するという出口氏は、個人的に一番懸念しているのが米国との関係悪化であるという。 そしてその関係改善のために必要な対米人脈のなさを次のように嘆く。 「・・・ブッシュ政権で国家安全保障担当補佐官、国務長官を歴任したブッシュの右腕ライス氏の回顧録を読んでも、日本人の名前が出てこない。日本はブッシュ政権の最重要人物との個人的関係を築けなかった。オバマ政権とも同様です。現在の日本の対米人脈の貧しさが心配です・・・」 かねてから私が指摘してきたことだ。 そしてそれは政治家や官僚だけでなく財界も知識人も同様である。 もう一人は文芸評論家の加藤典洋(かとうのりひろ)氏だ。 加藤氏は冒頭に次のような問題提起をしている。 すなわち「安倍首相の靖国神社参拝から三か月半。これだけの短期間で日本の孤立が深まった」。 この問題提起は目から鱗が落ちる問題提起だ。 わずか三か月半で日本は戦後70年の間一度も経験をしたことにないほどの外交的孤立に立たされている。 それほど歴史認識問題は日本の戦後のあり方に重要な意味を持っているということだ。 それにもかかわらず、歴史認識問題について何のコンセンサスも日本国民は見いだせていない。 日本の政治はそれを解決出来ないままである。 いまの日本に早急に求められる指導者は、歴史認識問題で日本国民の総意を作り出せる人物であることは間違いない。 そして安倍首相がその重責を担うのに最もふさわしくない人物であることだけは明白である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新しいコメントを追加