□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年4月3日第280号 ■ ========================================================= 鶴岡公二捕鯨訴訟代理人を叱責した安倍首相に思う ======================================================== 日本の調査捕鯨訴訟が敗訴に終わった事を帰国後安倍首相に報告した鶴岡公二日本側代理人が、報告直後に官邸で記者に聞かれ、安倍首相から厳しく叱責されましたと発言した。 これをたまたま見た私は驚いた。そして思った。 普通なら首相たるもの「残念だったがご苦労様」とねぎらうべきところだ。 それを厳しく叱責した安倍首相は指導者失格の度量の小さい男だ。 それにしても叱責されたことをわざわざ記者団に話すところを見るとよほど鶴岡氏は頭にきたのだろう、と。 ところがきょう4月3日の朝日新聞「時時刻刻」という特集記事を読んで少しばかり見方を変えた。 そこには外務省の石井正文国際法局長の次のような言葉が引用されている。 「本当にわからなかった。裁判はふたをあけてみないとわからない」 これはきのう4月2日に自民党本部で開かれた捕鯨議連の総会でつるし上げをくらった時の石井局長の釈明の言葉であるという。 そしてその朝日の記事は次のように内情を書いている。 「・・・『日本として最良のチーム』(外務省幹部)という万全の態勢で裁判に臨んできたはずだった。代表団には著名な国際法学者のほか英、仏などの法律顧問も参加した。同じ捕鯨国のノルウェーなどから科学者も加えた『最強』の布陣のはずだった。『最低でも数千万円単位の弁護報酬を支払い、世界的権威の弁護士を雇った。完敗はあり得ないとなめていた』(政府関係者)と打ち明ける・・・」 これが事実なら安倍首相が怒るのもあたりまえだ。 約束が違うじゃないかということだ。 それにしてもこれが事実なら改めて外務省の無能ぶりにあきれ果てる。 本気で勝てると思っていたのだ。 こんな訴訟に湯水のように税金を無駄遣いしていたことに腹が立つ。 ちなみにこの石井正文という外務官僚は、研修を終えたばかりの駆け出しの頃、部下の一人として間近に接した事がある。 当時から成長していないとしたらとんでもない無能な男だ。 それが国際法局長になってこの訴訟を担当してきたのだ。 勝てるはずがない。 安倍首相はそんな外務省を信用して勝てると思い込んでいたに違いない。 だから勝てるはずだったじゃないかと怒ったのだ。 安倍首相は、やはり首相失格である(了) ============================================================== ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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