□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年3月29日第268号 ■ ========================================================= 習近平はメルケルとの会談で歴史認識を持ちだすだろうか ======================================================== フランスに次いでドイツだ。 習近平主席は28日からドイツを訪問し、ドイツとの経済協力関係強化を打ち出すという。 しかしこの中独首脳会談はもう一つの特別なテーマがある。 それは歴史問題だ。 その事をきょう3月29日の読売新聞が次のように解説してくれている。 すなわち習氏はドイツがナチス・ドイツ時代を深く反省しているのに対し日本が戦後の国際秩序に挑戦しているという対日批判を展開してきた。 今度の訪独に際しても当初はドイツのユダヤ人虐殺施設を訪問してアピールを行おうとしたが、歴史問題をめぐる対日批判に利用される事を警戒したドイツが難色を示し見送られた。 果たして習近平がドイツ滞在中に歴史問題についてどのような言及をするのか、メルケル首相との首脳会談で言及するのか、その時メルケル首脳がどう対応するのか、注目されると。 私が習氏なら今度の訪独のテーマを経済協力強化に集中させるだろう。 ユダヤ施設訪問を画してドイツに断られた。 そのメッセージを正しく理解すべきだ。 ドイツは対日批判に利用されることを嫌っただけではない。 ユダヤ問題は自らを苦しめる問題でもあるのだ。 イスラエルはナチスの犯した誤りは永久にドイツに対する外交カードとして使い続ける。 ドイツはそれを知っている。 知っていながら、ドイツはイスラエルとの関係においては、それを甘受してきた。 ドイツにとってそれほど苦痛な歴史問題を、たとえ称賛されようとも、中国にまで持ち出されたくないのだ。 そのメッセージが理解できない習近平氏であれば、私に言わせれば彼もまた低俗な政治家の一人でしかない。 ナチス・ドイツの間違いを永久に外交カードとして利用し続けるイスラエルの非寛容さに私は批判的だ。 それを利用して対日批判を行う習近平氏なら私はもっと批判的だ。 果たして習近平氏の訪独で歴史問題はどのように扱われるだろうか(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新しいコメントを追加