□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年3月16日第236号 ■ ========================================================= 勝負あった河野談話をめぐる攻防と追い込まれた安倍首相 ========================================================= 河野談話の見直し否定を国会で明言した安倍首相に対し、朴大統領がこれを評価する認識を表明したと、韓国の大統領府報道官が明らかにしたらしい。 米国務省報道官も歓迎の意向を表明したという。 きょう3月16日の各紙が一斉に報じた。 これで河野談話をめぐる日韓間の攻防は勝負があった。 もはや安倍首相は二度と河野談話見直しを口にすることは出来ない。 それを行ったら、今度こそ日韓関係は修復不能になり、米国の安倍首相に対する不信は決定的になる。 もはや安倍首相の側近たちは二度と河野談話の見直しを口にすることはできない。 それを行ったら今度こそ安倍首相の責任が問われるからだ。 これを要するに、河野談話をめぐる安倍首相と朴大統領の攻防は安倍首相の完全な敗北に終わったということだ。 しかしこの敗北は安倍首相のさらなる敗北の始まりに過ぎない。 韓国は靖国参拝を含め安倍首相の歴史認識の誤りの修正を求めてくるからだ。 そして、安倍首相が自らの歴史認識を認めない限り、少なくともそれを封印しないかぎり、日韓関係の真の改善は望めないからだ。 たとえ無理をして日韓首脳会談や日米韓首脳会談を開いても、その後が続かない。 しかしさすがに安倍首相は自らの歴史認識の誤りを認めるわけにはいかない。 それを認めれば安倍首相はたちどころに存在価値がなくなる。 「戦後レジームのチェンジ」を唱えない安倍首相など、もはや何の意味もない政治家となるからだ。 かくして安倍首相は追い込まれることになる。 なぜ安倍首相はかくもあっさりと譲歩したのか。 あれほど言っていたではないか。 条件をつけて首脳会談を求めるような中国や韓国は間違っていると。 頭をさげてまでこちらから首脳会談を求めるつもりはない、相手が求めてくるまでいくらでも待つ、と。 急いだ理由は明らかだ。 オバマ大統領からそう言われたからだ。 態度でそれに応えない限り4月末に予定されているオバマ大統領の訪日が失敗に終わるからだ。 すべては対米配慮である。 戦後レジームのチェンジだと言いながら、対米従属から逃れられない安倍首相の矛盾である。 これほどわかりやすい理由はない。 安倍首相もまた過去の自民党の凡庸な首相の一人でしかないという事である。 安倍首相に心酔するネトウヨと言われる者たちが騒がなければウソだ。 腰砕けの安倍首相をここで批判しないようであれば、彼らこそ騒ぐだけの本当の腰抜けであるということだ(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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