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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

これで慰安婦問題の不毛な議論は終わりだ
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2014年3月4日第209号 ■     =========================================================    これで慰安婦問題の不毛な議論は終わりだ     =========================================================  きょう3月4日の各紙が一斉に報じている。  3月3日に参院予算委員会で全閣僚出席の下に2014年度予算案の審議が始まったと。  そして、その全閣僚の前で安倍首相は村山談話を踏襲する考えを改めて示したと。  私が注目したのは産経新聞の書き方だ。  すなわち3月4日の産経新聞はこう書いている。  「・・・安倍首相は3日の参院予算委員会で、過去の植民地支配と侵略を認めた村山談話や河野談話について『歴代の内閣の立場を引き継いでいる』と述べ、踏襲する意向を重ねて示した・・・」  言うまでもなく、村山談話とは、1993年の宮沢内閣時に当時官房長官であった河野洋平氏が行った河野談話を、首相談話として1995年に格上げして発表したものである。  3日の参院予算委員会で安倍首相が具体的にどのような表現で答弁したか正確に私は知らない。  おそらく安倍首相が河野談話や村山談話にみずから言及したわけではないだろう。  野党の質問に答える形で、「歴代内閣の立場を引き継いでいる」とだけ答えたのだろう。  しかし、河野談話や村山談話に否定的な産経新聞が、3月4日の紙面で上記のように、安倍首相が河野談話や村山談話を引き継ぐ意向を示した、と書いたのだ。  これで、河野談話や村山談話の見直しに関するあらゆる議論は終わった。  安倍内閣の一員である桜田義孝文部科学副大臣が3日に開かれた「河野談話の見直しを求める集会」に来賓で出席して、河野談話の見直し要求に同調する考えを示したと3月4日の各紙が報じている。  菅官房長官は3日の記者会見で、河野談話を検証するのではなく、その作成過程で韓国側とすり合わせをしたかどうかは検証しなければならない、などとわけのわからない事を言っている。  今後も河野談話見直し要求の発言はなくならないだろう。  しかしもはやすべては無意味となる。  安倍首相が引き継ぐと最終確認したからだ。  そもそも安倍首相は第一次内閣で村山談話の踏襲を国会で表明していた。  それがまさかの第二次内閣になって、何を張りきったのか、見直す、安倍談話を出す、と国会で口走った。  それが安倍外交の首を絞め、最後は米国に怒られて引き下がったということだ。  もはや安倍首相は二度とこの問題を持ち出せない。  河野談話見直し論議は終わった。  河野談話見直し論者たちは、負け犬の遠吠えを繰り返す前に、安倍首相の迷走こそ非難すべきである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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