□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年2月28日第198号 ■ ========================================================= それでも受信料支払いを拒否した長谷川氏を追及できない理由 ========================================================= 長谷川三千子NHK経営委員がNHK受信料を拒否していたという事実をスクープした昨日2月27日の毎日新聞の影響は大きかった。 きょう2月28日の朝日や東京などが後追い記事を書いている。 さすがの長谷川氏もこれはまずいと思ったと見えて平謝りだ。 それでも辞めろという声は高まらない。 菅官房長官もすかさず27日の衆院総務委員会で「問題なし」と述べて「これで終わり」とするつもりだ。 いまの政治情況下における野党の非力では政治の力でNHK人事を撤回させることは出来ない。 籾井氏への辞任圧力が弱まらないのは、野党の攻勢があるからではない。 世論の怒りが強く、もはや籾井氏が居直り続けていてはNHKは運営できないという現実があるからだ。 ところが長谷川氏の受信料未払い問題に対する世論の圧力はこれ以上広がりそうもない。 なぜか。 それはNHK受信料の未払いは長谷川氏を責める立場の反権力側の多くが、その理由は長谷川氏と場逆であるが、同じく受信料支払いを拒否し、あるいは拒否しようと唱えてきたからだ。 その一方で受信料をまじめに払い続けてきたような善良で権力に従順な国民たちは、そもそも反権力とは縁遠く、長谷川氏の未払いを知り、それは不適切だと感じたとしても、わざわざそれをあげつらって辞任を求め、安倍政権を追い込もうとはしないからだ。 かくて長谷川氏のNHK受信料未払い問題はこれで終わってしまう。 世の中を変えるには、反権力の者たちだけでは不十分なのだ。 支配者側についている者たちが、これではおかしいと立ち上がる必要がある、それに穏健な保守の国民が賛同する、そういう状況にならなければ日本の場合は変わらないと私が書くゆえんである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)