□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
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□■　　天木直人のメールマガジン２０１４年２月１８日第１６６号
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　　　　　安倍首相が日本維新の会に秋波を送るわけ
　 
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　このところ安倍首相と山口公明党委員長との関係がとやかく取りざたされる事が多い。

　それとの関連で安倍首相が「責任野党」という言葉を連発して、みんなの党や日本維新の会に秋波を送っている。

　この二つをつなぎ合わせて、安倍首相は、平和を掲げて安倍首相のタカ派政策に待ったをかける公明党から、みんなの党や日本維新の会と連立政権を組み替えるのではないかという見方がメディアで取りざたされるようになった。

　数合わせという政治力学から言えばそうなのだろう。

　しかし私は安倍首相が、特に日本維新の会との関係を重視しようとしている事に注目している。

　それは単なる数合わせ以上の深刻な理由があると考えている。

　すなわち安倍首相は自らの歴史認識に関する内外の包囲網が高まりつつあることに危惧感を抱いているのだ。

　だから歴史認識において安倍首相の考え方を擁護してくれる心強い味方が欲しいのだ。

　中でも橋下徹に象徴される維新の会の右翼的な連中は、下手な自民党議員より安倍首相にとっては頼りになる。

　だから安倍首相は特に維新の会に秋波を送るのだ。

　その意味では、安倍首相の歴史認識でさえもまだまともだと思わせるような滅茶苦茶な言論を吐き続ける田母神氏の人気が高まる事を安倍首相は内心歓迎しているに違いない。

　しかしそれは安倍首相の孤立感の裏返しでもある。

　そしてそんな仲間を大切にしようとすればするほど安倍首相はみずからを追いつめていく事になる。

　愚かとしか言いようがない（了）


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