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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

被災地の苦痛と怒りがわかるような気がした停電体験
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2014年2月18日第162号 ■     =========================================================     被災地の苦痛と怒りがわかるような気がした停電体験      =========================================================  今度の雪害に対する政府の対応の遅れは責任重大である。  その事についてこれから追及の声が上がってくるだろうからここでは書かない。  このような災害が起きた時いつも思うのは、被害のただ中にある人たちの苦痛と怒りはいかばかりであろうかということだ。  私の住んでいる那須塩原市でも雪の影響はあった。  2月16日(日)の朝10時過ぎから夜8日過ぎまで停電が続いた。  雪害の被災民が体験した生死にかかわる被害に比べれば取るに足らないものであったがほぼ終日停電になったことは最近では珍しい。  その時私が一番腹立たしく思ったのは、東電と行政とメディアの被害住民に対する情報提供の無さである。  那須塩原市のほとんど全域が停電になったというのに、東電には連絡の取りようがなく、行政は日曜日で閉まっており、メディア(栃木テレビ、ラジオ)は、ほとんど情報を流さない。  時々のニュースの中で、東電広報部が流したと思われる、「雪による樹木の倒壊などで送電に支障が起きた」、「何時ごろまでに順次復旧されることになる」という無意味な情報を繰り返すだけである。  その「何時が」、午後四時では午後五時になり、午後五時になれば何時とは言わなくなって、「電力供給の緊急対応策を検討している」と変わる。  夜になって、これは朝までかかるかもしれないとあきらめかけた時、8時過ぎに突如停電が止んだ。  安心感と喜びの為すべてが吹っ飛んだが、その時すぐに思った。  もっと深刻な雪害にあって孤立させられている被災民の苦痛と怒りにはいかばかりかと。  そしてその思いは東日本大震災の被災民の苦痛と怒りに及んだ。  何よりも被ばく状態を3年間も放置され続けてきた福島原発事故の犠牲者たちの苦痛と怒りを思った。  朝が明けるのを待ってまっさきに地方紙に目を通したが、そこには東電の釈明はおろか停電の状況を知らせる記事はない。  政治や行政の責任は大きいがその中でも最大の責任は情報の遅さと情報隠しに違いない。  住民に代わって政治や行政から情報を取り、それを住民に提供すべきメディアの怠慢が事態を悪くしている。  いまの日本そのものの姿がここにある(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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