□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年2月5日第118号 ■ ========================================================= 小泉氏を迎え撃つ安倍首相の御用ディア人・歳川隆雄 =========================================================== 東京都知事選後の小泉元首相の動きを予測しているもう一人のメディア人がいる。 それが歳川隆雄という政治ジャーナリストである。 もっとも歳川氏は自他ともに認める安倍首相の側用人であるから、田原氏と違って小泉氏に迎合するわけではない。 安倍首相の為を思って小泉元首相の動向を警戒心を持って見ている。 そして安倍首相に対応策を指南している。 発売中の週刊東洋経済2月8日号における自らの連載「フォーカス政治」は「都知事選後も尾を引く小泉ファクターの破壊力」という見出しで要旨次のように書いている。 すなわち、小泉氏の安倍首相に対する戦闘モードは本物であり、もはや安倍首相に対する挑戦であると断じる。 そして歳川氏は、小泉元首相の挑戦を退けるには米国の信頼を取り戻す事しかなく、それは成功しつつあるから大丈夫だと言わんばかりに安倍首相を次のように応援している。 すなわち安倍首相にとって小泉ファクターは無視できないが、もっと重大なのはオバマ政権との関係だ、靖国参拝がもたらした米国の安倍不信は「失望」という言葉の解釈をめぐる問題を超えたはるかに深刻な問題であると述べた上で、谷内正太郎日本版NSC事務局長の訪米で米国が厚遇してくれた事を次のように評価して安倍首相を安心させている。 (この米国の厚遇ぶりは)普天間基地の名護移転の決断を評価したからではない。『これで靖国参拝は打ち止めですよ』という米国側のメッセージである。それを谷内氏に託したということであると。 これはまさしく私が1月19日のメルマガ第61号「『異例の歓待を受けた谷内正太郎局長』という報道の持つ意味」で書いた通りだ。 そして歳川氏は安倍首相に対し、米国の忠告を謙虚に受け止め、それに応えるなら小泉氏の挑戦など恐れるに足らずだと安倍首相に助言してるのだ。 しかし、私が注目したのは歳川氏がそのコラムを次の文章で締めくくっているところだ。 「・・・(靖国参拝への要求は)安倍首相本来の支持層である保守勢力から、「次は春の例大祭、あるいは8月の終戦記念日に参拝してもらいたい」と注文がつくのは必至だ。首相が原発再稼働決断前に、「我は勇みて行かん」と靖国参拝を強行すれば、日米同盟に修復不可能な亀裂が生じる事は確かである」 もっとも安倍首相に近い側用人のごとき歳川氏でさえここまで米国との関係を心配しているのである。 果たして安倍首相は歳川氏の助言を受け入れて米国の信頼を取り戻せるのだろうか。 安倍首相はきわめて苦しい立場に立たされているのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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