Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

放置され続ける自賠責保険積立金流用問題
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2014年1月30日第103号 ■     =========================================================     放置され続ける自賠責保険積立金流用問題      ===========================================================  きょう1月30日の各紙が小さく書いていた。  金融庁は自賠責保険料を25年度と同じ金額に据え置くことを決めたと。  これだけを読む一般読者は、政府もたまにはいいことをすると思うかもしれない。  しかしそれは大きな勘違いだ。  自賠責保険料はむしろ引下げられなければいけないぐらいなのだ。  私のメルマガの長年の読者ならご記憶と思うが、私がこの自賠責保険料のいかさまぶりを初めて書いたのは2013年1月14日のメルマガ第32号「国が税金泥棒である動かぬ証拠」であった。  すなわちその中で私は1月14日の日経新聞経済面の「風速計」というコラムを引用して、これは驚くべき税金の流用だ、国家的詐欺だと次のように書いた。  自動車事故に備えた賠償金の積み立ての為だと言う理由で強制的に国民から徴収した金を財務省は国交省から召し上げて一般会計の赤字穴埋めに使ったまま返そうとしない。その流用予算が約6000億円もあるという。それを放置したまま自賠責の保険料を引き上げる事は国家的詐欺だ、許してはならない、と。  この私の指摘に触発されたかどうかはわからないが、その後いくつかの週刊誌がこの問題を怒りとともに取り上げ、国民の広く知るところとなった。  これで政府もなんらかの対応策を打たざるを得ないだろう。  そう私は期待したのだが、まったく何も動かなかったということだ。  1月29日の産経新聞が書いていた。  6000億円の貸付金(流用された積立金)がいまだ返済されないまま、国交省(運輸省)と財務省の、返せ、返さない、のバトルが続いていると。  財務省は官僚組織の頂点だ。いくら国交省が返済を求めても財務省が返すはずがない。  財務省に返済させることができるのは国民だ。  国民の怒りによって、自賠責積立金返済をしないなら強制保険金の掛け金を引き下げろ、と要求の声を上げなければいけない。  ところが週刊誌がいくら書いても大手新聞は一切書かない。  財務省と国交省の争いに茶化すのが精いっぱいだ。  これでは国民は気づかない。  国民の怒りは起こらない。  官僚支配のこの国の政治を変えるのは国民の怒りしかない。  しかし、その怒りが起きないように官僚支配のこの国の政治の不都合を大手メディアは書かない。  政治が変わらないすべての原因はここに帰着すると言ってもいいぐらいである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2025年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2025年5月19日に利用を開始した場合、2025年5月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2025年6月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する