□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年1月17日第53号 ■ ========================================================= 日本政府はゲーツ元国防長官の回顧録に抗議しなければいけない =========================================================== ゲーツ元国防長官が回顧録を出し、その中でオバマ大統領を痛烈に批判しているという。 オバマ大統領はこの批判にとりあわず、「ゲーツ氏は国防長官として私のために傑出した仕事をしてくれた」と褒めたたえたという。 大統領をその閣僚が批判するのも凄いが、批判した閣僚を褒め返す大統領も凄い。 日本では考えられない人間関係のドライさだ。 しかし米国の大統領と閣僚の関係は米国の問題である。 ゲーツ元米国の国務長官が日本を批判したとなれば一大外交問題となる。 しかもそれが事実に反するとなればなおさらだ。 ゲーツ元長官はその回顧録のなかでこう書いているという。 アフガン支援に対する日本の支援は最低限だったと(1月16日毎日)。 日本による支援の増額は最小限にとどまったと(1月17日朝日)。 原文にあたって確認したわけではない。 最低限だったといい、増額が最小限にとどまったといい、どの援助、どの増額かは知らないが、日本のアフガン援助が国際的に見て少なかったはずはない。 日本は米国の肩代わりのために巨額の血税を使ったはずだ。 米国の期待に反して最小限だったとでもいうのだろうか。 日本政府はこのゲーツ元長官の回顧録を精査して、正しく反論しなければいけない。 間違った批判には正しく反論するというのが外交の基本だ。 日本政府や外務省はそう言って実行してきた。 中国や韓国にすかさず反論してきた。 同盟国である米国の誤りこそ正しく反論しなければいけない。 それともゲーツ元国務長官の書いている事が正しいと認めるつもりなのだろうか。 いずれにしても外務省がこのゲーツ元国務長官の回顧録について何の対応もとらなければ怠慢だ。 メディアは外務省の見解を問いただし、その返答を国民に知らせなければいけない 納税者には知る権利がある(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)