□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
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□■　　天木直人のメールマガジン２０１４年１月１８日第５４号
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　　　　米国の不信感を決定づけた安倍側近の大失言
　　 
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　きょう１月１８日の読売と日経が小さく報じていた。

　萩生田光一自民党総裁特別補佐なる政治家が１７日、党本部で講演し、米政府が靖国参拝で失望したことについて、次のように語ったという。

　「共和党政権の時代にこんな揚げ足を取ったことはない。オバマ大統領だから言っている」、と。

　これはそもそも米国政治に関する間違った認識からくる発言であるとともに、米国に対して決して言ってはならない言葉だ。

　自民党の中には「民主党は反日的で共和党は親日的だ」という間違った思い込みがある。

　弱者や労働組合に親和的な民主党に比べて保守の共和党は自民党政権に好意的だという単純な決めつけである。

　大きな誤認だ。

　米国は日本が米国の国益を損なうなら超党派で日本に敵対してくる。

　安倍首相の靖国参拝に対する強い反発は超党派なのだ。

　安倍首相の靖国参拝を許すような大統領は米国大統領失格となる。

　なによりも政治家が他国の政党の一方に加担するような発言をすることは民主国家同士ではタブーだ。

　政権政党の政治家であればなおさらだ。

　その上、安倍首相の補佐の言葉であるから、さらに始末が悪い。

　褒められた共和党はさぞかし怒っているだろう。

　何よりもこの発言はオバマ政権に対するこの上ない侮辱である。

　レイムダックになったオバマ政権だから何を言ってもいいと思ってなされた軽率な発言としたらあまりにも愚かだ。

　この発言は谷内正太郎氏が講演で語った、「オバマ大統領は市民活動家が大統領になったようなものだ」という発言と通底している。

　すなわちこれが安倍首相の考えなのだ。

　オバマ大統領はあと三年間の任期を残す米国の大統領だ。

　支持率を落としたといえどもいまだ３割の根強い米国民の支持がある。

　オバマ大統領は残りの任期を全力をあげて全うすると宣言したばかりだ。

　萩生田議員は口が裂けても言ってはならない大暴言を犯した。

　安倍首相はこれで米国から決定的に見放されるだろう（了）

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