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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

東京都知事は細川元首相で決まりだ
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2014年1月8日第23号 ■     =========================================================                         東京都知事は細川元首相で決まりだ      ===========================================================  驚いた。  きのう1月8日のメルマガ第21号で書いたばかりだ。  後だしじゃんけんの最後は細川元首相というサプライズだと。  まさかそれを見て書いたのではないだろうと思わせるような朝日のスクープだ。  きょう1月9日の朝日は一面トップで書いた。  細川元首相の立候補が急浮上していることが8日わかった、と。  脱原発を掲げ、小泉元首相との連携を模索していると。  週刊誌の憶測記事ではない。  天下の朝日が一面トップで書いたのだ。  この記事は必ず今後の動きに影響を与えるに違いない。  後は細川、小泉両元首相の決断だけだ。  そして私にはこの二人が決断する直感がある。  私は在デトロイト日本総領事をしていた1998年当時、デトロイトを訪れた細川元首相と二人だけで会食したことがあった。  この会食は私が求めたものであったが、それを細川氏はこころよく応じてくれて実現したものだった。  その時私は、当時細川政権にした一人であったことを告げた上で、残念だった、なぜあっさり辞めたのかと詰め寄った。  その時、細川氏は、確かにあれは早まった決断だったと言わんばかりにその心情を驚くべき率直さで私に語ったことを、いま鮮やかに思い出す。  それから16年たって、その時が来たということだ。  世論の期待が高まれば決断する。  そして小泉元首相だ。  小泉元首相の考えていることが誰よりも手に取るようにわかると勝手に一人でそう決め込んでいる私の見立てはこうだ。  彼はもはやみずから表に出ることはしない。  しかし脱原発発言は本気だ。  脱原発の複雑な側面は知らないし、わからないし、あまり関心もない。  しかしもはや日本は原発を推進して国には戻れないという直感がある。  その直感を口にした以上、小泉元首相は自らの脱原発発言をこのまま終わらせるようなことはしない。  必ずそれを安倍政権の手で行わせようとするだろう。  そうすることによって自らの存在の大きさを残そうとするだろう。  息子、進次郎のために。  小泉脱原発を仕掛けた毎日新聞の山田孝男が説得し、世論の多くが小泉の脱原発発言に期待している事を見て彼はその気になる。  細川元首相がその役まわりに最適だということも小泉氏は直感で知っている。  細川氏が決断すれば応援しないはずがない。  そしてここからが本当のサプライズであり朝日も書けないことである。  このドラマには、もう一人の決断が欠かせない。  それが安倍首相の決断である。  脱原発を掲げた細川候補を安倍自民党が容認する。  これである。  細川氏が立候補宣言をした時点で舛添候補を降ろし、安倍自民党の事実上の支持を決めるのだ。  細川都知事が実現したからといって、その言動が安倍自民党政権の政策を直ちに変えるという事にはならない。  しかし細川都知事の言動は安倍自民党政権の暴走に歯止めをかける最強の役割を果たすことになる。  原発推進はもとより、その外交や国内政策においても、細川都知事の言動は世論に大きな影響を与え、ことごとく安倍首相の強行する政策の歯止め役となるだろう。  安倍首相はそれを知ったうえで細川都知事を容認するのである。  細川都知事が進言する政策に直ちに従う必要はない。  すぐに原発推進を変える必要はない。  しかし細川都知事の行う提言を一つ一つ活かしていく度量を示すのだ。  このままでは安倍政権は行き詰まる。  その安倍政権の行き詰まりを防ぐ事のできる政治勢力は野党にも自民党内にも存在しない。  だからこそ安倍首相はみずからの強硬政策を自らの手で変えられない。  そこに救いの手をのべるのが細川都知事というわけだ。  宇都宮氏のように正面から安倍政権を批判するやりかたは奏功しない。  国民はついてこない。  そのことを私は自らの経験で知っている。  本当に安倍政権の政策に歯止めをかけるには左翼ではなく保守のリベラルから出てこないと国民を動かすことはできないのだ。  もはや政治的野心のない細川氏の役割は、陶芸のかわりに、しばし安倍づくりに励むということだ。  再び表に出る気のない小泉氏の役割は、細川を使って安倍づくりに協力し、安倍自民党を守ることだ。  そうなれば政権交代は遠のくが、日本に真の政権交代、つまり革命が起きるのはまだ先だ。  あるいは日本には永久に革命は起こらないかもしれない。  しかし日本国民が革命を望まないのであれば無理をして革命を起こす必要はない。  日本がよくなればいいのだ。  平和でみなが我慢できる、許容できる社会に近づけばいいのだ。  もし安倍首相が細川都知事という事実以上の、この国の新たな首相を受け入れる度量がない愚か者ならば、その時は革命を起こさなければいけないというである。  果たして、細川、小泉、安倍の元総理と現職総理が、このシナリオ通りに動くだろうか(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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