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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

江田新党の最初の試練は橋下を一本釣りできるかどうかだ
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2013年12月22日第973号 ■   =============================================================                                     江田新党の最初の試練は橋下を一本釣りできるかどうかだ     ============================================================  私は江田憲司がみんなの党を離脱した時から、なんとか江田憲司と直接面談し、私の思いを伝えようと申し入れしてきたが、無しのつぶてである。  どうやら江田憲司は私を徹底して敬遠しているようだ。  おそらく私の考えと彼の考えは大きく異なるのだろう。  それでも私は江田憲司にメッセージを送り続けようと思っている。  江田新党がどうなるかは、これからも紆余曲折を重ねて進む、この国の政治ドラマであると思うからだ。  いまは聞き入れられなくても、一寸先は闇の政界では、私の提言が必ず生きてくる時がくると思うからだ。  それは江田のためでも、もちろん、私のためでもない。  救い難い今の安倍自民党政治をなんとかして変えたいう思うからだ。  その目的のためならどのような試みをそれを行なう価値がある。  そして私にとっての直近のそれは、江田新党を私も思うどおりに発展させることである。  江田新党の評判がすこぶる悪い。上手くいくはずがないというものばかりだ。  確かにこのままでは不透明なことばかりだ。  そして報道される客観情勢はたしかに上手く行きそうもない物ばかりだ。  しかし、江田新党批判を裏返せば、成り行き次第ではそれが大きな政界再編につながる期待と恐れの裏返しでもある。  期待とは、もちろん安倍暴走政権に権力が集中する今の政治を変えたいと考える多くの国民の期待だ。  おそれとは、支持率が急落した安倍自民党政権の側に立つ者たちが、このままでは対抗勢力が出てきたら危ない、一転して逆風に追い込まれるのではないか、という恐れだ。  当然ながら彼らはあらゆる手を使って江田新党を潰しにかかるか、懐柔して骨抜きにしようとするだろう。  果たして江田憲司は期待に答えられるか。  その最初の試金石が日本維新の会の橋下を一本釣りできるかどうかであると私は思っている。  橋下は21日の読売テレビで「江田さんと一緒にやっていくべきだ」と述べたという。  私が注目したのはそのあとに続く彼の言葉だ。  彼はその時は、党対党ではなく、個人で行うべきだと語ったと言う。  これこそが今後の政界再編の鍵であると私は思う。  真っ先に分裂する可能性の高い政党は「日本維新の会」である。  そしてそれは橋下の言動ですべてが決まる。  江田は橋下一本釣りすべきだ。  そうすればおのずと「日本維新の会」は雲散霧消する。  その際、決定的に重要な事は、江田が主導権をとって橋下を活かすのである。  橋下の利点はその原点である中央政府に対する反骨である。  橋下の欠点は石原と組んで根拠のない右翼的言動を繰り返したところである。  前者をないがしろにして後者に走った事が橋下の致命的失敗だった。  もはやこのままでは橋下の政治的将来はない。  その事を一番よく知っているは橋下自身に違いない。  その橋下を、江田新党の下で救い、中央集権打破の役割に特化させて蘇らせるのだ。  その橋下の愚かな右翼的言動を、江田新党の下で封印させるのだ。  そして江田党首は右翼的な安倍自民党政権の危険性と対比する外交・安保政策を、江田新党の大きな柱として打ちだすのだ。  それは決して左翼的な政策を掲げろということではない。  いまは日本の経済を回復させ、国民生活を守る事を最優先すべき時だと言うだけでいいのだ。  それは決して外交・安保政策から逃げるのではない。  外交・安保は重要だが、今はその政策を変えるときではないと言えばいいのだ。  外交・安保政策で無理をして一致させようとしてすべての政党が失敗してきた。  無理をしてそうする必要はない。  だからといって外交・安保政策に言及せずに逃げるのではない。  いまは安倍自民党政権の外交・安保では危うい、日本のためにはならない、と言うだけでいいのだ。  経済を強化し、国民生活を守ることこそ最強の国防政策であると言えばいいのだ。  外交・安保・護憲をめぐる政界再編は、究極の政界再編となる。  いまはその時ではない。  その事を橋下に教えて、橋下には国の権力構造を破壊するという一大事業に専念させるのだ。  私が橋下を一本釣りするとはそういうことである。  橋下にそれを言って従わさせる事が出来るのは、「傲慢な官僚出身の嫌われ者」である江田憲司しかいない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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