□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年12月20日第967号 ■ ============================================================= ソチ五輪ボイコットで露呈した安倍・プーチン良好関係の的外れ ============================================================ ホワイトハウスが来年2月にロシアで開かれるソチ五輪にオバマ大統領夫妻が出席しない事を正式に発表したのは12月17日だった。 すでにドイツやフランスが政府首脳の不参加を発表しているなかで、オバマ大統領が欠席するとなれば主要国首脳がこぞって欠席することになる。 おまけに米国はバイデン副大統領夫妻も欠席するといいう。 これはソチ五輪のボイコットということだ。 しかもソチ五輪まであと2ヶ月という直前になって西側主要国首脳が不参加でいっせいに足並みをそろえた。 その理由は、ロシアの同性愛規制強化に対する抗議であるという。 しかしそれはあくまでも象徴的な理由だ。 その背景にあるのは、近年ますます強くなるプーチン大統領の人権弾圧政策、非民主的政策に対する反発であることは明らかである。 そんなプーチン大統領に対して、年に4度も首脳会談を重ねたと、その緊密度を自慢してきたのが安倍首相である。 ついに安倍首相は、唯一、期待が持てるとされている対ロ外交についても、その誤りが露呈したということだ。 西側主要国の首脳と異なる価値観外交をしてきたということだ。 西側首脳が欠席する中で、喧嘩を売っている中国の習近平国家主席と並んでプーチン大統領のソチ五輪を祝う姿はこの上ない皮肉だ。 それでも北方領土が返ってくるのなら、そんな対ロ外交でも戦略的だと評価してやってもいい。 しかしプーチンが北方領土を返すなどと本気で思う国民はいないだろう。 それを安倍首相も外務官僚も知っているはずだ。 この西側主要国のソチ五輪ボイコットという衝撃的なニュースを大手メディアはなぜか大きく取り上げない。 それは大手メディアもまたそんな安倍外交を持ち上げてきたからだ。 しかしこのソチ五輪問題が大きな国際問題として浮上するのは時間の問題だ。 メディアは嫌でもソチ五輪ボイコット問題を取り上げざるを得ないだろう。 その時メディアはなんと報じるのか、けだし見ものである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新しいコメントを追加