□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年12月17日第956号 ■ ============================================================= 汚染水を海洋に放出せよと書いた読売の社説 ============================================================ 安倍首相を取り込んだ経済産業省の官僚たちが猛烈な勢いで脱原発の流れを逆行させようとしている。 最近の一連の動きを列挙するまでもないだろう。 とうとう12月16日の読売新聞の社説が汚染水を海に放出せよと書いた。 もちろんそのまま垂れ流せとは書いていないし、さすがにそれは書けない。 しかしこう書いている。 どんなに対策を講じても汚染水流出をゼロにすることは不可能だ。 汚染水を封じ込めるタンクも限界だ。 汚染水問題の抜本解決は海洋への放出しかない。 基準値に基づくところまで放射能除去をした後でならば、海洋放出は全く問題ないはずだ。と。 問題は何が安全な基準値であるかだ。 見ているがいい。 そのうちIAEAが発表するだろう。 汚染水はこの程度の数値では海洋に放出しても大丈夫だと。 IAEA調査団が長期間日本に滞在して数々の調査をしていたはずだ。 ところが何を調査して、その結果がどうなったのかを知らせてくれる報道は皆無だ。 団長が、1ミリシーベルトにこだわると除染作業は終わらない、帰還できる場所は無くなる、と発言したことがあったが、報道されたのはそれだけだ。 IAEAのお墨付きを得て、日本の原発維持は大手を振って復活することになる。 汚染食品の輸入規制は科学的根拠がないと言う事になる。 きょう12月17日の読売が小さく報道していた。 原子力規制委員会は福島原発沖合いの海底汚染調査を始めたと。 その結果を来年3月までにまとめ、放射性物質の状況変化や魚介類への長期的な影響に対する評価に生かす、と。 もはや原子力規制委員会は民主党政権下でつくられた原子力規制委員会ではない。 民主党政権下でつくられたあらゆる政策を否定するのが安倍政権だ。 原子力規制委員会は米国の助けをかりて原発維持政策をふたたび国策とする経済産業省の道具にさせられようとしているのだ。 この国の権力構造は原発事故でさえも微動だにしないということだ。 小泉脱原発発言がそれを覆せるとでもいうのだろうか(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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