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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

米議会報告書を日本の政治を変えるきっかけに活用すべきだ
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2013年5月11第338号 ■   ==============================================================      米議会報告書を日本の政治を変えるきっかけに活用すべきだ      ==============================================================  どんな無理、難題でも受け入れ、絶対服従してきた米国から、「米国の国益を害するナショナリスト」、とまで酷評されても、首相も政治家も官僚もメディアも、見て見ぬふりをして沈黙している。  それどころか安倍首相は自らの歴史認識をあわてて修正し、参院選の争点である96条改憲までも慎重姿勢に転じ始めた(5月11日毎日)  なぜ日本は正しく反論しないのか。出来ないのか。米国の言われるままに従うのか。  この異常さは、領海線は国際法違反だと書かれた米国防総省報告書に対して即座に真っ向から反論した中国と対象的だ。  しかも中国は身勝手な主張さえも堂々と唱えている。  それでいて米国は中国との関係を重視したままだ。  いや、中国だけではない。およそ世界のどんな弱小な主権国家でも、国の基本政策を否定されたり、自らの指導者が悪しざまに言われて黙っている国はない。  たとえそれが米国であっても反発する。  そしてそのことだけで米国との関係が悪くなるということにはならない。  これが当たり前なのだ。  ところが日本だけが違う。  それほど戦後の日米関係は異常だということだ。  私は今度の米議会報告書をあえて歓迎する。  そしてこれをきっかけに、これからの日米関係が正しい方向に向かうようになることを期待する。  ここまで対米従属であっていいはずがない。  そう日本国民の大多数が思うようになって欲しい。  対米自立を実現するには真っ先に沖縄や日本全土から米軍基地を撤退させなければならない。  その限りにおいて自民党は正しかった。  1955年に作成され、いまも維持されている自民党の政策綱領は、日本から在日米軍を撤退させる事を明確に謳っている。  そしてその前提として米国から押し付けられた憲法9条を改正して国軍を持ち、それを強化して、自主防衛を目指すとしている。  自民党が目指す自主防衛政策が正しいかどうかは国論を二分する問題である。  そして私は憲法9条を堅持した上での自主防衛論者であるが、この問題こそ国民の間で大いに議論すればいいのだ。  議論すればするほど、「憲法9条は最強の安全保障政策」であるという私の持論が正しいことに国民は気づくはずである。  軍事力を強化する形での自主防衛政策が間違いであるこは自明となる。  しかし、その事を今は議論しない。  はっきりしていることは安倍首相がやろうとしている改憲は自民党の政策綱領以下であるということだ。  だから米国議会報告書でここまで悪しざまに言われても反論できないのだ。  米国議会報告書を前にして日本はどう対応すればいいのか。  それはズバリ日米同盟関係から決別し、憲法9条を掲げた自主防衛策に舵を切る、これである。  押し付けてくれた憲法9条は素晴らしいものだと米国に感謝し、それを守って自主防衛を進めることにした、だから日本から米軍を撤退させてくれと、米国議会報告書を逆手にとってそう米国に、そして世界に宣言するのだ。  憲法9条を掲げる限り米国は反対できるはずはない。米国と敵対することにはならない。  憲法9条を掲げた専守防衛を掲げる以上、中国、韓国をはじめとしたアジアが脅威を感じることはない。  それどころか日本は中国や韓国に軍備拡張の愚を説くことができる。  中国や韓国はそんな日本に反論できるはずはない。  私が米議会報告書を日本の政治を変えるきっかけに活用すべきだと唱える趣旨はここにある。  それを唱える政治家があらわれなくてはいけない。  しかし、今の政治の中では、どの党も、どの政治家も、憲法9条を掲げた正しい日本の自主防衛政策を唱える者は現れそうもない。  だから、私がそれを行うのである。  インターネット政党の数あるマニフェストの真っ先に「憲法9条こそ最強の安全保障政策」を掲げ、これからの日本の対米、対アジア自主外交を、国民の目に見える形で実現してみたい。  実際のところ国際情勢の流れは、そのような政策を急速に日本に求めているのである。  この歴史的チャンスを活用しない手はない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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