□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年4月3日第238号 ■ ============================================================== ここまでくるともはや完全な行政の私物化である ============================================================== 勝栄二郎前財務事務次官がIT会社(IIJ)社長へ異例の天下りをしたことについて何度となくこのメルマガで書いてきた(3月3日メルマガ第157号、3月9日メルマガ第172号、3月29日メルマガ第223号)。 官公庁を主な顧客としているネットシステム構築会社IIJに、補正予算の中からIT関連事業支援に500億円も割り当てるという「手土産」持参で天下るのは不適切ではないか、消費税増税の論功行賞とすれば国民感情が許さないのではないか、そんな天下り人事に異を唱えるどころかご祝儀記事を書く大手メディアは権力迎合も甚だしい、などと批判してきた。 しかし、この記事を読めば、この勝栄二郎次官の天下りの裏にはもっと深刻な利権があることがわかる。 その記事は発売中の月刊エルネオス4月号「情報スクランブル」に見つけた「勝前財務次官の天下り先と『マイナンバー』受託企業」と題する記事だ。 その記事が書いている内容は要旨次のごとくだ。 すなわち共通番号制度(マイナンバー)の導入が3月1日の閣議で決定された。奇しくもそれを報じる3月2日の日経新聞に勝栄二郎次官の天下り人事が並んで報じられていた。政府は、今国会で法案を成立させ、16年1月までに制度の導入を目指すという。マイナンバー制度は年金、医療、税務など6分野に共通する番号を国民に割り振って効率的な行政サービスを行なうために実施されるものだ。その市場規模は「システム分野だけでも5000億円規模と見積もられ、関連ビジネスも含めれば兆円単位は確実」(関係者)。ただでさえ官公庁に強みを持つIIJみ前財務次官が社長に天下り、マイナンバー受託企業として手を上げたら・・・因みにIIJの取締役には元三井住友銀行頭取の西川善文氏らも名を連ねている。 このエルネオスの記事の推測が正しければ、これはもう政・官・財による行政の私物化ではないか。 勝栄二郎次官が喜んでIIJに天下り、二度と公職には戻らないと言うはずである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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