□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年4月1日第232号 ■ ============================================================== 教科書に書かれた菅直人首相の震災・原発事故責任 ============================================================== 菅直人嫌いの産経新聞ならではの記事だ。 きょう4月1日の産経新聞のコラム「視線」で阿比留瑠比という政治部編集委員が書いていた。 文部科学省が3月26日に公表した高校教科書の検定結果の中に、菅直人首相(当時)に関する次のような記述があったと。 「震災処理の不手際もあって菅内閣は平成23年8月に総辞職に追い込まれ、かわって野田佳彦が組閣した」(日本史A) 「菅内閣は、放射能汚染の情報を十分に国民に開示しなかったことや、復興計画の立案と実行が遅れたことから、国民の批判を浴びて倒れた」(日本史B) そして阿比留氏は次のように続けている。 元首相秘書官によると菅氏は口癖のように度々こう語っていたという。「俺は歴史に名を残したいんだ」。その夢がかなったというわけだ、と。 菅氏は内閣総辞職にあたって「歴史がどう評価するかは後世に委ねる」とする談話を発表したが、評価は菅氏の予想より早く定まったようだ、と。 これ以上ない痛烈な批判だ。 この産経の記事で私は始めて知った。他のメディアは一切報じていなかった。 本当にこんな教科書が来春から全国の高校で使われるのだろうか。 そうだとしたら菅元首相ならずとも大変に不名誉なことだ。 菅元首相として黙って見過ごしていいものだろうか。 しかしよく読んでみると、これらの記述は事実である。直せという事は出来ないし、むしろそれを行なうと逆効果だろう。 そして菅直人元首相にとっては、こんな教科書の記述も阿比留氏の批判もヘッチャラだろう。 なにしろその後の菅氏の言動を見ていると、潔さも反省も一切見られないからだ。 それにしてもと思う。 教科書検定の最終決定権は事実上文部科学省にある。 もしこの検定作業が菅直人民主党政権の下でなされていたとすれば、このような検定がなされる事も、このような記述を行なう教科書も、ありえなかったに違いない。 歴史というものはやはり政治に左右されるということだ。 歴史は後年になっても絶えず検証されなければならないということである(了)。 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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