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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

試される稲田朋美規制改革担当大臣の愛国保守性の本物度
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2013年2月16日第119号 ■   ==============================================================   試される稲田朋美規制改革担当大臣の愛国保守性の本物度    ==============================================================  TPPに最も強く反対しているのは農業を守ろうとする全農をはじめとした保護主義者であると思われ勝ちだ。  そしてTPPに反対する議員はそのような圧力団体の票欲しさのために反対していると思われている。  確かにその面があることは否めない。  しかしそのような経済的利害や票欲しさを超えて、TPPに最も強く反対しているのはいわゆる愛国・保守の若手政治家や識者である。  「TPP亡国論」(集英社新書)の著者である中野剛志元経産官僚や「拒否できない日本」(文春新書)の著者である関岡英之氏などがその典型だ。  政治家では城内実議員などである。稲田朋美議員もその一人だ。  その稲田朋美はいまや安倍政権の規制改革を担当する内閣府特命担当大臣となって新成長戦略の具体策をとりまとめる責任者となった。  ところがきょう2月16日の各紙が報じる規制改革会議(議長=岡素之・住友商事相談役)の規制改革論点項目を見て驚いた。  医療改革の一環として混合診療の適用拡大が堂々と掲げられている。  混合診療とはいうまでもなく国民皆保険を大前提とする我が国のこれまでの医療制度を根底から崩しかねない改革だ。  米国流の人の命をカネで差別しかねない改革だ。  その背景には米国医療保険会社の日本市場参入圧力がある。  混合診療の適用拡大は、まさしくTPP反対論者が声を上げて警鐘を鳴らす米国資本による日本市場開放圧力への屈服であり、結果としての日本解体である。  それは愛国・保守主義者にとって最も容認できない対米従属策である。  この規制改革会議の改革案を認めるかどうかの最終責任者は稲田朋美規制改革担当内閣特命担当大臣である。  果たして稲田朋美大臣は混合診療の適用拡大を認めるのだろうか。  かつて稲田朋美議員は自民党がまだ野党の時、当時の野田佳彦民主党首相にこう言って迫った。  あなたは私たちと同じように国を愛する保守の立場をとっていた、それを私も評価する、しかし政権についたとたん中国に迎合するような政策を取るようになった、どうして信念を貫くことができないのか、と。  その言葉はそっくりそのまま稲田朋美大臣に跳ね返って来ることになる。  与党議員になったとたん、そして大臣になったとたん、これまでの愛国・保守を曲げてまで米国の要求に従い、日本社会を壊そうとする事に手を貸すつもりなのか、愛国・保守は封印するのか。  稲田朋美規制改革担当大臣の決断から目が離せない(了)。 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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