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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

北朝鮮の核実験だけを大騒ぎして非難する茶番
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2013年2月13日第110号 ■   ==============================================================    北朝鮮の核実験だけを大騒ぎして非難する茶番    ==============================================================  それにしても北朝鮮の核実験に対するこの大騒ぎは何だ。  しかも北朝鮮批判一色で塗りつぶされている。  この報道を語るキャスターも、登場する解説者も、北朝鮮に怒り、核実験の深刻性をしたり顔をして語る。  もちろん北朝鮮の核実験は認められない。それを強行した北朝鮮は非難されるべきだ。  しかし、非難されるべきは核兵器なのだ。  核兵器を地上からなくさなければならないのだ。  その声がまるで見当たらないのはどういう事だろうか。  北朝鮮批判一色のきょう2月13日の各紙の報道の中で、やっと次のような記事を私は見つけた。  一つは毎日新聞の「なるほどり」という質問欄の次のくだりである。  「質問 そんなにたくさんの核実験が世界でおこなわれてるってこと?」  「答  はい。外務省が発行する『日本の軍縮・不拡散外交』のデータでは、核爆発実験は1945年に世界で初めて実験した米国が1030回。ロシア(旧ソ連)715回。フランス210回、英国45回。中国45回。インド4回。北朝鮮3回。パキスタン2回と続き、あわせると2054回となります」  二つは同じく毎日新聞の次の記事だ。  「・・・ 旧ソ連の強い影響下にあった北朝鮮は56年にソ連の各研究所創設に参加し・・・65年にはソ連の支援で原子炉を稼動させた・・・北朝鮮が核開発を目指した最大の理由は、米国が当時、韓国に配備していた核兵器に対抗するためだった・・・」(ソウル発共同)  「・・・北朝鮮の論理からすると、中国は1960-70年代に核実験、人工衛星打ち上げに成功し、さらに米国に届くミサイルを開発した。その結果、70年代に米中は国交を正常化し、中国は経済発展の道を突き進む事になった・・・」(中国総局 米村耕一)。  要するに核兵器開発の責任者は米、ロ、中国などの核大国なのだ。  北朝鮮ばかりを非難してもそれは片手落ちなのだ。  俺たちが核兵器を持つのは許されるがあいつが核兵器を持つのは許さないというのでは話にならないことは子どもでもわかる。  今度の北朝鮮の核実験強行に世界は打つ手はなく、イランをはじめ次々と起こる核不拡散の動きを止められない。  その最大の理由は核保有国が核独占をやめようとしないからだ。  その事を大人たちは皆知っているのに誰も口に出さない。  それどころか唯一の被曝国である日本が米国の核兵器に頼って日米同盟を最優先させる。  そんな茶番を笑い飛ばすように、北朝鮮が核実験をしても株価は反応しなかったという(日経Q&A)。  市場は正直である(了)。 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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