□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年6月14日第457号 ■ ============================================================== 私が小沢政権の実現を願って政治にかかわろうとする理由 ============================================================== 小沢強制起訴事件をきっかけに、私が小沢復権に向けて行動を始めた 事について読者から様々な声が寄せられてきた。 そのほとんどは賛同と激励のそれであるが、疑義や懸念や助言らしき 声もある。 さすがに悪意に満ちたものはメルマガの読者からは皆無である。 ここではそれらの疑義や懸念や助言の声にまとめてお答えすることに より今の私の心境をお伝えすることにしたい。 読者からの声には大別すると二つある。 一つは政治家になろうとするなというものだ。 もう一つは小沢一郎を買いかぶるなというものだ。 そのいずれについてもかねてから私が読者に対して説明したいと思って いたことだ。 まず政治家を目指すことの是非についてである。 結論から言えば私は今度の小沢一郎政権実現に向けての政治活動を通じ て今度こそ政治家になりたいと思っている。 政治家になりたいと言えば誤解されそうだが、それは決して自己の権勢 欲を満たすためではない。ましてや外務省を追い出された怨念を晴らす ことではない。 そうでないことは私の過去10年間の言動を調べればわかる。 権勢欲や私怨を晴らすためだけなら他にもっとやり方はあった。 それではなぜ私がいまあらためて政治家になりたいのか。 それはこの国を公正、公平で平和な国に少しでも近づけたいと思う からだ。 そのためには戦後一貫して続いてきたこの国の権力構造、支配構造を 変えなければならないと思うからだ。 そのやり方は考え方としては色々あるかもしれない。 しかし政治家になって政治のなかで思いを遂げるしかないというのが 私の信念だ。 いわゆる市民活動とか民衆蜂起というやり方もその一つかも知れない がそれは最後の手段だ。 官僚として国家権力の中に身を置いたものとして、官僚支配と権力の強 さを知っている。それを侮ってはいけない。 やはり自らが政治家というもう一つの権力を持って正面から立ち向かわ なくてはいけないのだ。 私には、だから政治家になることへの願望とともにためらいがある。 たとえ政治家になれたとしても、その後に続く重大な責務が待っている からだ。 それは容易な作業ではない事を知っている。 そこまで自分の人生を犠牲にしなくてもいいだろうと語りかけるもう 一人の自分がいる。 私のことだから切羽詰まった状況に自らを追い込むことはない。 止めたいと思えばいつでも引き下がる不真面目さも持っている。 小沢一郎に失望したら、やっぱりそうだったかとあっさりあきらめる 余裕を持っている。 しかし、私は、今回だけは覚悟をした。 小沢一郎の復権に参加し、その復権が叶う時こそ、私が政治家に なれるときである、そう思って本気で小沢一郎復権に協力しようと思って いる。 今度こそ私が政治家になりたいと思うもう一つの理由がある。 それはこの十年のほどの間に私に期待を寄せて支持してくれた人たちの 善意に報いるためである。 なんとか天木さんに政治家になってもらいたい、そう言って応援してく れた人々がいる。死ぬ前に一度だけその姿を見たいと言って死んでいった 人もいた。 残念ながらこれまでの私は何一つその期待に応えることはできなかった。 今度こそなんとか期待に答えたい。そう思っている。 だから私が政治家になるのは私のためだけではない。 私を支持してくれた全国の見知らぬ人たちの夢を実現するためでもある。 私はあなたであり、あなたは私だ、これを現実のものにして見たいので ある。 それでは何故小沢一郎なのかである。 これこそが究極の問いであり答えである。 私はいわゆる小沢信者でもなければ小沢一郎に世話になった子分でもない。 それどころかこれまでの小沢一郎の言動に対して批判的に見てきた一人だ。 その一方で私は小沢一郎を頭から批判し、毛嫌いする者でもない。 実際のところ小沢一郎と言う政治家を我々はよく知らない。 しかしはっきりしていることは今の政治家で野田民主党政権に対抗する 有力政治家は小沢一郎だけであるということだ。 そしてはっきりしているのは今の野田民主党政権では日本の将来は危うい ということである。 そうであれば小沢一郎を応援し、その小沢一郎に自らの思いを託して応援 する他はない、ということだ。 小沢一郎に利用されるだけだという声がある。 それは百も承知だ。その気配はある。 しかしそれはお互い様だ。むしろ利用しているのはこちらのほうかも しれない。 たとえ小沢一郎に政治家にさせてもらっても、その事が負い目となって 、思い通りの政治が出来なくなってはこれまでの小沢派議員と同じになると いう声がある。 これについても私は心配していない。 政治家になった時から私は自分の思い通りの活動を始めようと思っている。 政治状況はつねに変化する。 貸し借りの関係がなくなる政界再編の時が来るかもしれない。 その時こそ自立できる時期である。 最後に小沢一郎が果たして期待どおりの政治家かという問題がある。 そして、たとえそうであってもそんな小沢一郎が政権を取れるのか という究極の問いかけがある。 これについては正直言ってわからない。 小沢派議員たちの実情や考え方を知れば知るほど疑念も涌いてくる。 このままでは彼らがそのまま政権を取れるとは思えない。 小沢一郎にどのような政権取りの戦略があるかわからないが、その 戦略次第では国民が見放すかもしれない。 もし小沢一郎が今の政局で政権をとることが出来なければ小沢一郎 という政治家は今度こそ終わりだ。 そうなればこの国の政治は自民、民主、公明の大連立に向かって まっしぐらにひた走ることになる。 小沢一郎がいいとか悪いとかの問題ではない。 小沢が政権をとるためには小沢一郎自身が正しい方向に変わらなければ ならないだろう。 私はそれを小沢一郎に進言し続けようと思っている。 はっきり言って取り巻きの議員の事などどうでもいい。 私は最後は小沢一郎に何でも直言できる関係を築きたいと思っている。 いまはその時までの準備期間だ。 小沢一郎が私の言う事にどこまで理解を示し、それを取り入れてくれる のか。 その事をメルマガの読者はこれからこのメルマガを通じて知ることに なる。 書ける範囲で私はそれを読者に伝えていこうと思っている。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)