□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年6月12日第451号 ■ ============================================================== 稲田朋美議員があばいた野田内閣改造のもう一つの目的 ============================================================== 久し振りに国会質疑を聞きながらこのメルマガを書いている。 これほど重要な政局の真っ只中で開かれている国会であるにも関わらず、 まるで緊迫感のない質疑応答が続いている。 そんな中で、自民党の稲田朋美衆院議員の質問に来た時に大きな緊張が 走った。 彼女は追及した。 小川前法務大臣が辞任記者会見で指揮権発動を首相に止められたと発言 した事について事実関係を野田首相に確認した時だ。 鹿野前農水相、筒井前農水副大臣の中国人スパイ事件にからんだ疑惑を 追及した時だ。 首相は何も答えようとしなかった。 中井議長はそれを引き取って、それは首相に答えを求めるのではなく 国会の質疑の中で究明されることだとさえぎった。 稲田氏はその議長の発言をその通りだとし、だから関係大臣に聞きた かったのだが小川大臣も鹿野大臣も筒井副大臣もいない。 どうして国会で究明できるというのか。 あの内閣改造は機能強化などではなく国会における疑惑追及から逃れる ための改造だったのではないかとたたみかけた。 これに対して野田首相は答える言葉を持たなかった。 あの内閣改造は、自民党との協議を始めるために田中、前田両問責決議 大臣を更迭するための改造であった。 しかしそれ以外に農水相、法相を更迭させたのは、まさしく疑惑隠し であったのだ。 それを稲田朋美議員が見事に証明したのだ。 疑惑の当人がいなくなったため国会での究明が文字通り不可能になった のだ。 それにもかかわらず、誰も騒がなかった。 議長も沈黙し、与野党の政治家も動かず、稲田朋美議員は時間が来た から質問を終えざるを得なかった。 国会という所はもはやごまかしの場と化している。 果たしてメディアはこの国会風景をどう見たのだろうかと思う。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)