Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

劣化した今の政治家たちに改憲などできるはずがない
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年5月26日第407号 ■   ==============================================================   劣化した今の政治家たちに改憲などできるはずがない  ==============================================================    国民生活が危機に瀕しているというのに改憲論議などにうつつを抜か しているピントはずれの政治家はどんな面々なのかと思う。  衆院憲法審査会(会長・民主党大畠章宏元経済産業相)が24日作業 を開始したと5月25日の各紙が一斉に報じていた。  それを読んで思わず笑ってしまった。  論点整理を始めたとたん意見がまとまらず言いっぱなしで終わったと いうのだ。  民主党嫌いの産経新聞は例によって党としてのまとまりがない民主党 を真っ先に批判している。  各党が明確に意見を表明する中、民主党の山花郁夫氏は「党として 現時点でまとまった意見はない・・・」と述べるのが精一杯だった、と (5月25日産経)。  追い討ちをかけるように5月26日の社説「民主党と憲法」で書いて いる。  あきれた政権政党だ、いつまで「意見なし」を続けるつもりか、と。  民主党叩きは大いにやってくれ。  結党以来党の綱領を持てないままやがて終わろうとしている民主党は、 そもそも政権交代を行なった時点で役割を終えたのだ。  それだけでも価値はあった。  そう思えばマニフェスト放棄の裏切りにも腹は立たない。  そう思えば改憲について党の意見がない事は当然だ。  しかし、私が笑ったというのは民主党の無定見ではない。  民主党の無定見を批判するその産経新聞が次のように続けているのだ。   ・・・民主党以外の各党の意見の違いも鮮明になった。(天皇は 元首だという持論の)自民党の中谷元氏は・・・現行憲法での「象徴」 としての位置づけをより明確化すべきだと訴え・・・みんなの党の柿沢 未途氏も自民党と同じく「元首」と定めるべきだとの見解を示した一方 で、公明党の赤松正雄氏は「元首と明記すれば国民主権の流れに逆行し かねないと慎重論を展開した。共産党は「天皇制の存廃は将来、国民 の総意で解決されるべきだ」と主張し、護憲を掲げる社民党は憲法改正 反対を声高に主張した・・・  憲法の第一章の「論点整理」からしてこの有様だ。  どうやってまとめていくのか。  5月31日には第二章の憲法9条を検証するという。  この調子ではもっと意見の違いが露呈することだろう。  その頃には政局はさらに混迷しているだろう。  憲法論議など上の空だろう。  私が笑うのはそのことだ。  そもそも、政権が不安定な今の政治状況で改憲論議などを行なう事 自体が本気でないのだ。  仕事のない政治家たちの暇つぶしなのだ。  なによりも、劣化した今の政治家達にまともな改憲の論議などできる はずはない。  平和主義者たちは総保守化の政治状況の中で憲法9条が変えられるなど と恐れる必要はない。  おそれるべきは、対米従属の官僚の言いなって憲法9条を平気で踏み にじる無能な政治家の跋扈である。                             了  おしらせ  【天木×植草リアルタイム時事対談】はいよいよ本日19:00時から リアルタイムで配信します。  今回のテーマは小沢裁判の無罪判決とその後の控訴の持つ意味。 小沢氏の復権はあるのか。あるとすればその最善のシナリオは何かを、 などについて語ります。  その他にも最近の国内、国際情勢について時間の許す限り語ります。  有料メールマガジン読者は「リアルタイム時事対談」生配信を無 料で視聴いただけます。  見過ごされた方には後日、アーカイブ動画配信として有料(315円) で販売予定です。    それでは今夕お会いしましょう。 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2024年11月19日に利用を開始した場合、2024年11月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2024年12月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する