Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

シリアの爆破事件は「アルカイダ」の関与だと明言した国連事務総長
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年5月21日第396号 ■   ==============================================================  シリアの爆破事件は「アルカイダ」の関与だと明言した国連事務総長  ==============================================================  いまの国連は中立ではない。  いまの国連事務総長ほど米国べったりな事務総長はない。  あらためてそれを確信した記事を見つけた。  ニューヨーク発共同通信が次のような配信をした。  それをきょう5月21日の日経新聞で知った。  いまから一週間ほどまえの5月10日シリアのダマスカスで 死者55人がでる大規模な爆破事件が起きた。  そのことについて潘基文 国連事務総長は5月17日、「背後で アルカイダが関与しているに違いない」との見方を示したというのだ。  国連事務総長の立場にある人物が、証拠も提示することなくこのよう な発言をすることは異常だ。  5月10日に起きたシリアの自爆テロについては、いつものように その犯人について意見がいつも真っ二つに分かる。  すなわち誰もが思いつく犯人と、そう思わせるようにしかける自作 自演のテロだ。  今度のシリアで起きた爆破事件で直ちに連想されるのは2005年に レバノンで起きたハリリ首相暗殺の大規模な爆破事件だ。  あの時もテロの仕業だという声があがったが、あのような大規模爆破 を起こせるのはレバノンを支配していたシリアしかないという暗黙の 了解があった。そして事情通はさらにその背後にイスラエルの存在が あると考える。  中東で起きるあらゆる暗殺はイスラエルの情報機関が関与している という意味だ。  国連は事故調査委員会をつくって徹底的に調べたがいまだに結論が 出ていない。  わかっていても公表できないのだ。  それはすなわちシリアかイスラエルかどちからだということだ。  テロ組織の犯罪ならばいち早く公表しているはずだ。  今度の事件ではパネッタ米国防長官ははやばやと「アルカイダの存在 を示唆する情報はある」と述べた(5月17日毎日)。  その一方でシリアの反体制側は「アサド政権の自作自演だ」とテロ犯罪 説を否定している。  ニューズウィーク(日本語版)でさえ自作自演説をほのめかしている (5月23日号)  おそらくこの犯人は永遠に特定されずに終わるだろう。  しかしはっきりしていることは、スンニ派のアルカイダはアラウィ派 のアサド政権ではその存在が認められないということだ。  すべてを「アルカイダ」のせいにする。  そんな米国と表裏一体の発言を繰り返す潘基文氏が国連事務総長で いるかぎり国連は中立ではありえない。  パレスチナ問題の公正な解決は決して望めない。  それはそのまま中東情勢は不安定なままに推移するということである。                                                                 了   ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2024年11月19日に利用を開始した場合、2024年11月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2024年12月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する