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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

   「さらば日米同盟」か「対米従属からの自立」か 
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年5月13日第374号 ■   ==============================================================    「さらば日米同盟」か「対米従属からの自立」か   ==============================================================  めざすところは同じでも、それを表す言葉の違いによってまとまるもの もまとまらない事がある。  これから書くこともその一つだ。  日本から米軍の基地をなくす。  私はそのためには日米安保条約や、それがなし崩し的に拡大した日米 同盟の廃棄しかないと思っている。  しかしこの言葉を使うとたんに多くの人が抵抗感を示す。  ところがその同じ事を言うのに、日本は戦後66年もたっていまなお ここまで米国に軍事占領されたままでいいのか、と言えばそのとおりだ と頷く人は多い。  きょう(5月13日)の東京新聞の「横田基地は必要なのか」という 社説がその好例を示している。  その社説は要旨次のように書いている。  首都に外国軍の基地があるのは世界でも珍しい。  横田基地に取材に行った時、赤じゅうたんが敷かれていたので「どこ から、誰がくるのか」と聞いても答えてくれなかった。実は日本政府も 知らされていなかった。日米地位協定により米軍人、軍属、家族は出入国 の手続きをする必要がないので知る術がない。  羽田の上空は米軍機優先の巨大な空域がありそれが民間航空機の運行の 障害となって危険にさらされている。  首都に主権の及ばない米軍基地と米軍が管理する空域が広がる日本は まともな国といえるのか。日米は対等といえるのか。  東京都は横田基地の返還を求めているが日米の話し合いはさっぱり 進まない。日本政府が米国の拒否に対して何もできない、しないからだ。  横田基地の騒音被害に悩む訴訟で住民が勝訴してもその賠償金は米国が 払うのではなく日本政府が国民の税金から払う。  日本が主権を回復したサンフランシスコ講和条約から60年たっても このような基地が全国に132箇所も今なお存在している。これら基地が すべて日本の防衛や極東の安定に不可欠なのだろうか・・・  なるほど。このような言い方をすればまともな国民であれば誰しも おかしいと考えるだろう。  さらに付加えるとすれば、日本にある米軍基地はそのほとんどが日本の 防衛や極東の安定とは無関係な米国の戦争遂行のための拠点である。  米軍基地がないほうが日本もアジアも安全で平和なのだ。  私は日米安保反対という言葉は極力使わないことにする。  そのかわり米国に占領されたままでいいのかと問いかける意味で、 対米自主、自立外交の確立という言葉を使おうと思う。  実はこの言葉こそ、私が来るべき小沢一郎の新党結成のマニフェストを つくる際に、「さらば日米同盟」という言葉を敬遠した彼らの意見に耳を 傾けて、言い方を考え直した言葉なのである。                              了   ●サタデーナイトライブ 天木×植草の時事対談    次回の時事対談のライブ配信は、5月26日を予定しています。  テーマは小沢一郎の下に結集して国民が日本を変えることが できるか、です。 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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