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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

なぜ東電問題の解決がかくも遅く、不透明なのか 
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年5月14日第375号 ■   ==============================================================    なぜ東電問題の解決がかくも遅く、不透明なのか   ==============================================================  福島原発事故の発生以来、東電問題の早急な解決は日本国民に とって喫緊の課題であるはずだ。  その正しい解決こそ、原発事故が国民にもたらしたあらゆる犠牲の 救済の鍵である。  ところが何もかも決まらない。解決方向が見えてこない。  この疑問に見事に答えてくれる記事がきょう5月14日の日経新聞に 掲載されていた。  「迫真」国有東電の軌跡 と題するその記事には、東電勝俣恒久会長 と仙谷由人民主党政調会長代行の怒鳴りあいの光景がまるで見てきた ように再現されている。  それは4月19日、ホテルオークラでの会談だ。  「そんなことまで言われると・・・こちらも五分の魂があります。 それなら潰してください」  下河辺会長の起用を認めるかわりにせめて西沢社長だけはなんとか 続投させて欲しいと懇願した捨て身の勝俣に仙谷が頑として応じなか ったことに対して発した勝俣の言葉であるという。  その時仙谷は人事の主導権が旧体制にはないことを通告したという。  言うまでも無く仙谷、枝野コンビの後ろには経産省がいて東電の 議決権を握ろうとし、東電と激しく対立してきた。  勝俣は霞ヶ関の最強官庁である財務省に人脈を持つ。財務省は国の 負担増を嫌い、東電の経営権を握るのに慎重だ。  勝俣氏は財務省の勝栄二郎次官と接近する。いわゆる勝-勝ライン である。  しかし財務省は消費税増税を最優先し、仙谷氏を敵にすることは出来 ない。  勝俣は原子力賠償法で東電が賠償を免責されなかった時、政府を訴え なかった事をあたらめて悔やんでいる・・・  この日経新聞の記事が如実に物語っているのは、要するに東電問題は この国の権力者たちの権力争いであるということだ。  そこには国民に対する視点は完全に欠落している。  これが東電問題の解決が遅く、不透明な原因だ。  「この国の政策は国民がつくる」  すべからくそういうシステムが確立されなければならないということ である。                              了 ●サタデーナイトライブ 天木×植草の時事対談    次回は5月26日を予定しています。  テーマは小沢の復権はあるか、です。 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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