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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

東電新会長を出そうとしなかった経団連の責任
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2012年5月3日第349号 ■   =========================================================   東電新会長を出そうとしなかった経団連の責任             ========================================================  言われてみればなるほどと思うが、あえて誰も言わない事がある。  問題の本質は多くの場合そのような言葉の中にある。  これから書くこともその一つである。  5月3日の朝日新聞の社説「余滴」で経済社説担当の田中雄一郎と いう記者が書いていた。  東電新会長の人事をめぐって迷走した果てに弁護士が新会長に決ま った。しかし経団連こそ、責任を持って東電の会長候補をだすべきで はなかったのか、それができなかった経団連という組織にもはや存在 意義はない、という指摘である。  その通りだと思う。  経団連の立場からすれば率先して会長を出しづらい理由は多々 あっただろう。  人選作業の責任者である仙谷チームが経団連と距離を置いたこと。  経団連の米倉会長が東電の国有化に反対し続けたこと。  東電と取引関係の強い企業の集まりである経団連から新会長を出せ ばリストラの旗振り役の本気度を疑われかねないこと。                          などなど。  しかし、それらの制約を割り引いても、新会長選びにおける経団連 の影はあまりにも薄かったと田中氏は指摘する。  さらに田中氏は、そもそも東電は経団連の有力企業であり会長を 出したこともあるではないか、と経団連の責任を問う。  トヨタの元会長の不買運動発言が与えたマイナスの影響も大きかっ たと批判する。  一般大衆に商品を売っている会社が東電の会長になるのは非常に まずい、不買運動を起こされる可能性もあるという例の発言のことだ。  そして田中氏は最後にこうしめくくる。  グローバル競争が激しくなりどの企業も生き残りで必死な今、天下 国家を憂え、大所高所から政府に直言する「財界」などとっくに死語 になった。  経団連という団体もまた産業界の利益を追求する業界団体の一つに 過ぎない。  そんな経団連は必要なのか、わかったつもりだったが改めてそう感 じると。  今の日本には、こうした不要な組織や団体が、官も民もあまりにも 多いと思う。  それが日本の再活性化を妨げている。                        了  おしらせ  4月28日に有料メールマガジン読者限定で無料配信した「天木×植草 の時事対談」を見過ごした方々にアーカイブ動画の販売をお知らせします。  今回は、「小沢一郎氏裁判とはなんだったのか」をテーマに、徹底討論 しています。 ●サタデーナイトライブ 天木×植草の時事対談  小沢一郎氏裁判とはなんだったのか http://foomii.com/00057/201205021000009693  【販売価格:315円(税込)】  ダイジェストはこちら ⇒ http://bit.ly/JnSJxP  次回の時事対談のライブ配信は、5月26日を予定しています。 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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