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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

脱原発を菅前首相に頼らざるを得ない東京新聞のジレンマ
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2012年4月15日第310号 ■   =========================================================   脱原発を菅前首相に頼らざるを得ない東京新聞のジレンマ                                                              ========================================================  これは東京新聞を批判するメルマガである。  しかし書いていくうちに東京新聞に同情したくなった。  東京新聞のジレンマである。  この国の悲劇である。  いまや脱原発をもっとも強く訴えているのは東京新聞だ。  だから東京新聞は脱原発に関連する特集記事を頻繁に掲載し、 脱原発を唱える人物をつとめて紹介して世論を喚起しようとして いるように見える。  その姿勢を私は高く評価する一人だ。  そんな中で、今の政治において脱原発を率先する政治家は河野 太郎などごく少数だ。  ましてや原発問題を今後の政治の一大政治課題として掲げる国民的 な政党はいまのところ存在しない。  そんな中で菅直人前首相が脱原発を選挙の争点にする勉強会を4月 12日に立ち上げた。  だから東京新聞はこの動きを歓迎し、ひとり4月13日の紙面でとり あげてエールを送った。  そして4月15日の紙面ではわざわざ菅直人前首相との単独インタ ビューを行い、その記事を大きく掲載し菅前首相の動きを代弁し宣伝 している。  しかし菅直人に脱原発を唱える資格はない。  彼の周りに集まる連中に筋のいい政治家はいない。  脱原発を実現できる能力も政治力もない。  選挙対策という動機も不純で見え見えだ。  何よりももはや菅前首相を支持するまともな国民はいない。  脱原発を菅前首相に頼らざるを得ない東京新聞を批判しようとして 書いたこのメルマガであったが、東京新聞に同情するメルマガになって しまった理由がここにある。                             了

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