□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年3月17日第218号 ■ ========================================================= プロ野球契約問題をめぐる朝日のスクープ記事に思う ======================================================== これから書くことは読者にとって何の参考にも為にもならない 私の一人ごとである。 そう思って読んでいただきたい。 しかし毎日のように新聞各紙を読んでメディア論を繰り返して いる私にとっては興味深い一つの事件である。 一回だけはどうしても書き残して置きたいと思って書いてみた。 読売巨人軍がルールに反して高額な新人契約や入団前の金銭授受 を行なっていたと朝日新聞がスクープ報道したのは3月15日であっ た。 正直言って私はこの朝日の報道姿勢に驚いた。 こんな問題が一面トップの大きな記事になる問題であるのか、と。 その一方でもう一つの驚きがあった。 読売巨人と言ってもそのオーナーは読売グループの会長である、 あのネベツネ、こと渡辺恒雄氏である。 あのネベツネがこんな卑劣な事をやっていたのか、ということを この朝日の記事は言っているのだ。 読売巨人といえば1978年のあの江川事件の前科がある。 入団前の金銭授受問題で選手生命を失った選手もいた。 カネに任せて強い選手を取り込んで戦績をあげようとするやり方は、 いかにもネベツネの負のイメージをダメ押しする悪業だ。 渡辺氏が怒らないはずはない。 これは朝日と読売というこの国の二大紙の全面戦争になりかねない。 表面的にはこの問題はおそらくこれ以上拡がらないだろう。 世論は朝日と読売の喧嘩には関心はないからだ。 他のメディアも、朝日と読売の喧嘩に巻き込まれては損だといわん ばかりに沈黙するからだ。 その一方で朝日と読売は修復不可能なまでにいがみあう事になる だろう。 ただでさえ読者離れに悩しみ、経営難に苦しんでいる朝日と読売が このような余計な事にエネルギーを費やしてさらにそのメディア価値 を減じてともだおれしていく。 ジャーナリズム精神を忘れた朝日や読売が駄目になることを喜ぶべき か、悲しむべきか。 それにしても朝日はなぜこんな記事をこのタイミングでかくも大きく 報じたのだろうか。 いずれ週刊誌などがこの事件の裏にある何かを教えてくれるだろうか。 それが私の一人ごとである。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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