□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年3月15日第207号 ■ ========================================================= 可能であるうちに、善き者となれ ======================================================== 3月14日の産経新聞に掲載されていた曾野綾子氏の連載随筆 「透明な歳月の光」の中で、二つの事を教えてもらった。 一つはイスラエルの実体である。 イスラエル建国記念日は同時にまたナチス・ドイツによって虐殺 された犠牲者を悼む日でもあるらしい。 だから建国記念日にはサイレンが鳴り、みなが動きを止めて黙祷 を捧げる日らしい。 ところがサイレンを無視して走り続ける車もあったと、曾野綾子 氏はかつてイスラエルで建国記念日を迎えた自らの経験を思い出し てそう書いている。 そして人はみな、自分の信念を生きる事ができる自由があること がいい、人がそうするから同じように生きるというのは気味が悪いと 書いている。 私も同意見だ。 そしてあのイスラエルで、イスラエル人の中に建国記念日に黙祷を 捧げないイスラエル人がいる事を知って嬉しく思った。 イスラエルと言う国は政府と国民が一体となったホロコースト 絶対視の国であると思っていたが、国民の中にも建国記念日など 関係ない、などと考える者もいるという事だ。 これは新しい発見である。 そしてもう一つ、曾野綾子氏の随筆で私が知った事があった。 これがこのメルマガの趣旨である。 マルクス・アウレリウスというローマの哲人皇帝は自らの 「自省録」の中で次のように語っていたという。 すなわちアウレリウスは死は必ず自分の身の上に起きる事と考え、 だからこそ次のように言うのである。 「死すべき者の避くべくもない運命(死)は間近に迫っている。 おまえの命ある限り、善き者たることの可能であるうちに。善き者 になれ」、と。 生きているうちに善き者になれ。 これこそが私がめざすものだ。 聖人君子ならいざ知らず、平凡な人はみな、その生涯において悪事 をなす。 そうであるからこそ、生きているうちに最後は善人となって悔いなき 人生を終えなくてはならないのだ。 残りの人生を善人となって生きる。 そう覚悟を決めた時、その人生は何物にも負けない最強の人生となる のである。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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