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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「空気を読んで沈黙する」事は止めろと説教する星浩氏
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2012年3月11日第197号 ■     =========================================================       「空気を読んで沈黙する」事は止めろと説教する星浩氏                                                              ========================================================  いつ頃からか、朝日新聞の星浩氏の論説が精彩を失ってしまった。  それはおそらく野田首相の支持率が急降下した頃からだ。  東京地検の虚偽供述調書が明らかにされて小沢裁判の雲行きが怪し くなってきた頃からだ。  その論説がつまらないものになった事だけならまだ見過ごせば いい。  しかしこんな説教を星浩氏が書くのなら見過ごすわけにはいかない。  3月11日の朝日新聞「政治考」において星浩氏は「原発事故の 教訓」であるとして、最近接した次の二つの発言を紹介している。  すなわち昨年12月、全日本仏教教会が「脱原発宣言」をしたことに 対する河野太郎氏の次の言葉だ。  政治的発言を控えてきた同会がなぜこのタイミングで異例な発言を 行ったのか。それは戦争中、日中・太平洋戦争に口を閉ざした事への 反省に立って、命の尊厳を唱える仏教者としていまこそ原発問題で 発言しなければいけないと考えたのではないか、と。  すなわち先ごろ発表された福島原発事故に関する「独立検証委員会」の 報告書に関し、北澤宏一委員長が記者会見で語った次の言葉だ。  原発の安全神話による自縄自縛が生まれていた。一人一人は安全対策 に問題があると思っていたが、自分が何かを言ってもどうしようもない と空気を読みあっていた。空気を読むことが日本社会で不可避であると すれば、そのような社会は原子力のようなリスクの高い技術を安全に 運転する資格はない、と。  そして星浩氏はこれら二人の言葉を引用してその論説を次のように 締めくくっている。  「世の中の空気を読んで口を閉ざす。その愚を繰り返してはならない。 宗教者と科学者が説く原発事故への教訓であり、それは私たちジャーナ リズムへの警告でもある」、と、  よくもこんな事が書けたものだ。  野田増税路線を喧伝し、小沢一郎をさんざん批判してきた朝日新聞と 星浩氏こそが空気を読んで権力の誤りに沈黙してきたのではなかったか。  朝日こそ、反権力発言を行なう者たちを排除、を封殺してきたのでは なかったのか。  いまさらこんな説教を読者に垂れるなどとは笑止千万である。                               了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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