□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年3月7日第187号 ■ ========================================================= 問われる輿石幹事長の本心 ======================================================== 政局がらみの記事の中でこれほど私の関心をひきつけた記事は ない。 それは6日に開かれた民主党常任幹事会の模様を伝える小さな 記事である。 すなわちその会合では、消費税増税を巡り野田首相と小沢一郎 元代表の直接会談を一日も早く開いて党内の結束を図るべきだと いう声が続出したという。 「民主党を分裂させようとする自民党の思惑にふりまわされては いけない」(川上義博参院議員)。 「他党の党首と会談するのも結構だが、民主党が一致結束するの が重要だ」(川内博史衆院議員)。 などがそれである。 いずれも小沢派議員から発せられた言葉だが、これは小沢派に限 らず多くの民主党議員に共通する思いに違いない。 私が注目したのは、その声に応える輿石幹事長についての記事だ。 「・・・輿石幹事長は『もうしばらく時間を頂きたい』と述べるに とどめた・・・」となっている。 輿石幹事長が小沢一郎氏と消費税増税問題で話し合う事を始めて 口にしたのは2月6日の記者会見だった。 その時輿石幹事長は、消費税増税問題で小沢元代表と話し合っ たり、意見交換をする場面が出てくるかもしれない、と語った。 それを知った私は、上等だ。 一日も早くそれをやってくれ。 メディアは輿石幹事長のこの言葉を忘れずに、一日も早い輿石・小沢 会談の実現を要求し、その会談内容を国民に伝えるべきだ。 それによりすべてが明らかになる。 輿石幹事長は野田首相と 消費税増税をとるのか、小沢元代表の消費税増税断固阻止の立場を とるのかがわかる。なによりも野田首相、輿石幹事長、小沢元代表の 不透明な関係がはっきりする、と、2月7日の私のブログで書いた。 そしてやっとその会談が輿石、小沢、鳩山の三者会談という形で 2月16日に行われたが、それを報じる各紙は何一つその内容に ついて報じなかった。 その後のメディアも何の推測記事も流さなかった。 それほど輿石幹事長と小沢元代表との関係は今に至っても不透明 なのだ。 そして今度の輿石幹事長の「もうしばらく時間を頂きたい」と 述べるにとどめるのである。 輿石、小沢、鳩山の三者会談が行なわれた2月16日よりも政局は はるかに煮詰まって来ている。 それにもかかわらず輿石幹事長は野田・小沢会談をみずから設定し ようとしない。 それは何を意味するか。 野田・小沢の関係が最終局面に差し掛かっているということだ。 それにともなって輿石幹事長がその正体を見せざるを得ない場面が 近づいているということだ。 果たしていつ、どのような形で野田・小沢会談が行なわれるか。 あるいはまぼろしの野田・小沢会談で終わるのか。 それは4月の小沢裁判の判決と絡んだ今回の政局の最終局面に ほかならない。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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